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ドローンビジネス「視界良好」 京都の企業、データ収集活用

ドローンを用いた風況計測サービスのイメージ。風力発電所の発電量を予測したりするのに活用できる
ドローンを用いた風況計測サービスのイメージ。風力発電所の発電量を予測したりするのに活用できる

 小型無人機ドローンを活用したビジネスが広がりを見せている。ドローンの販売や関連サービスを手掛けるワールドリンク&カンパニー(京都市北区)は、風力発電所の建設計画地の風速や風向を簡易に計測するサービスを2月に始める。農林業の分野でも、空撮で作物の生育を調べたり、山林の現状を把握したりする取り組みが進められている。

 ワールドリンク社は、飛行中のドローンの傾きを基に、風の強さや風向きといった風況を割り出す計算方法を開発した。ドローンの機動力を生かし、さまざまな場所や高さでデータを収集できるのが強みだ。

 風力発電所を建設する際には、年間発電量を見積もるための風況計測が不可欠とされる。計測方法には気象データから推定する数値シミュレーションがあるが、細かな地形の影響を反映できないのが課題。現地に観測用の構造物を建てたり、大気中のちりや微粒子にレーザー光を当てたりして調査する手法もあるが、数千万円もの費用がかかるという。

 ドローンによる風況計測は1日当たり100万円から提供。風力発電所の計画に携わるコンサルタント会社などに、本格的な計測を行う前の予備調査に活用してもらう考えだ。人工知能(AI)を組み合わせてデータの精度を高めることも計画している。

 須田信也社長は「風力発電だけでなく、潮風による塩害がビルなどの建物に与える影響をシミュレーションする用途も考えられる」と話す。

■農林業では農薬散布、生育状況を空撮

 ドローンは農業でも利用されている。ワールドリンク社は、農薬を安価な費用で空中散布したり、近赤外線カメラで作物を撮影して健康状態を分析したりといったサービスを手掛ける。

 他社の取り組みも盛んだ。情報通信技術で農業を支援するパーシテック(下京区)は、JAながの(長野市)と連携し、長野県の飯山市や野沢温泉村で栽培されている花をドローンで空撮し、生育状況を調査した。同県のりんご農家と協力し、果実の取り残しや食害の発見に活用することも計画している。

 山林売買の仲介を手掛ける山いちば(中京区)は、山林を空撮して植樹の状況などを映像化し、買い手に参考情報として提供している。木材を搬出するための資材を山林に運ぶのに、大型ドローンを使う構想もある。

【 2018年01月20日 17時00分 】

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