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新型ノーカウンター店舗導入へ 京信、「空中店舗」展開も

カウンターのない店舗の導入など独自営業モデルの方針を語る榊田隆之理事長(京都市下京区・京都信用金庫本店)
カウンターのない店舗の導入など独自営業モデルの方針を語る榊田隆之理事長(京都市下京区・京都信用金庫本店)

 京都信用金庫の10年ぶりのトップ交代で理事長に就任した榊田隆之氏(57)が10日、京都新聞社のインタビューに応じ、職員と来店客を隔てるカウンターがない新型店舗を、来春までに京都市内で試行的に導入する考えを明らかにした。顧客目線の接客や営業を徹底する狙いで、国内の金融機関でも珍しい店舗形態となる。建て替え中の中京区の支店ビルに、創業支援施設を設ける計画も示した。

 京都信金は、顧客との対話を深めるため、来店客が立ったまま用務を済ませる高位置のカウンターを着座式に順次変更しており、年内に全店で完了する見込み。榊田氏は、次のステップとして「『ノーカウンター』の店を本年度中に東桂支店(西京区)につくる」と述べた。テーブルやソファを置き、職員と顧客が対面したり、隣に並んだりして接客する形態を想定。気軽に相談できる環境を整え、「職員のファンになっていただける顧客を増やす」(榊田氏)という。

 店舗戦略では、法人営業に特化したビル上階の「空中店舗」を、大阪府北部で増やす方針。大阪は大手銀行や地方銀行の店舗も多い金融激戦区だが、榊田氏は「新しい企業金融スタイルの手応えを感じる」とし、先行の店舗で実践する課題解決型の営業を広げる。

 一方、貸し出しの姿勢について、榊田氏は「(金利競争が過熱する)低金利ゾーンを敬遠し、融資構成の入れ替えを進めてきた。本年度は量、金利ともに底打ちしそうだ」との見通しを示した。収益力の強化に向け、本業支援や零細企業向け小口融資に力を入れる。

 創業支援も重視し、足元で年間600社程度の融資を1千社に伸ばす計画だ。京都市役所前で建て替えを進める河原町支店のビル(中京区)は、創業支援施設やコワーキングスペースを設け、起業家が集う拠点とする。

 業務面では、店舗で扱う預金・為替の事務処理に加え、今秋には融資に関する事務も本店内で集中処理する体制に変える。10月には営業担当を100人増強する。榊田氏は「これからの地域金融には公益型の発想が求められる。収益はゴールとせず、地域を軸に人と人をつなぐ、真のコミュニティーバンクを目指す」と抱負を語った。

【 2018年07月11日 12時00分 】

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