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京町家、伝統技法で新築 古都の町並み再生へ注目

伝統的な建築技術で建てる新築京町家の現場説明会
伝統的な建築技術で建てる新築京町家の現場説明会

 不動産会社の八清(京都市下京区)が、伝統的な建築技術で作る新築京町家の分譲プロジェクトに取り組んでいる。上京区に4棟の新築町家が来年1月に完成予定で、年々減っていく町家を「増やす」逆転の発想が、京都の町並みの新たな再生モデルとして注目を集めている。

 京都では京町家が年々減少している。このペースでは京町家が消えてしまうことを憂慮した同社は、伝統的な技術で建築を手がける梓工務店(大津市)と協力して京町家を新築する「京つむ木(ぎ)プロジェクト」に取り組むことにした。

 分譲する土地は、上京区六軒町通一条上ルの路地奥。一棟では再建困難な場所だが、隣地の所有者の協力もあり、既存の建物を含む一団の敷地として4棟の町家を建てられる土地として活用した。

 梓工務店が建築中の京町家は、木材を組み上げる「木組」、石の基礎の上に建てる「石場建て」、竹を編み、土を塗り重ねる「土壁」と日本の伝統的な建築技術を用いる。新築の難易度は高いが、現行の新耐震基準を満たす計算(限界耐力計算)を行い、強度を確保して条件をクリアした。建築コストは倍程度かかるが、おしゃれな京町家は人気があり、需要があるという。分譲価格は未定。

 13日には、建築途中の現場説明会があり、職人たちが土壁に土を塗り重ねる様子や内部の竹(竹小舞(たけこまい))を編む作業を披露した。

 梓工務店の伊東裕子社長は「地震が来ても土壁の中の竹小舞がしなって力を受け流す。伝統の技には知恵が詰まっている」という。八清は「減っていく京町家を守るばかりでなく、伝統的な町家を増やしていきたい」と話している。

【 2018年10月23日 10時22分 】

ニュース写真

  • 伝統的な建築技術で建てる新築京町家の現場説明会
  • 分譲する新築京町家の完成予想図(八清提供)
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