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京都の人気クラフトビール「西陣麦酒」自閉症の人と醸造長の思い

柚子の香りが爽やかなクラフトビール「柚子無碍」。タップルームには、毎週のように通う常連客もいる(京都市上京区・西陣麦酒)
柚子の香りが爽やかなクラフトビール「柚子無碍」。タップルームには、毎週のように通う常連客もいる(京都市上京区・西陣麦酒)

 自閉症の人が製造に参加する「西陣麦酒醸造所」(京都市上京区)のクラフトビールが、人気を集めている。オープンから1年で着々と生産量を伸ばし、市内の提供店も増えた。福祉的な側面を積極的にアピールしなくとも、本格的な味わいがビールファンの心をつかんでいる。

 同醸造所は障害者の生活や就労支援に取り組むNPO法人「HEROS」(ヒーローズ)=同区=が、昨年10月に設立した。自社製品により、障害者が自分のペースで安定して働く場を作るのが狙い。クラフトビールは製造工程で多様な仕事を創出できる上、小規模事業所でも取り組みやすいという。

 主力製品「柚子無碍(ゆうずうむげ)」は強い苦みをユズの香りで飲みやすくした一品。女性からの評判も高く、現在は当初の想定を上回る月約800リットルまで生産量が伸びた。営業や口コミで取扱店も増え、市内の居酒屋やホテルなど25カ所で提供されている。

 醸造所に併設され、その場で飲むことができるタップルームを毎週金曜夜に西陣産業会館内にオープンし、ビールマニアや近隣住民でにぎわう。訪れた客は「苦みがあって度数も高いのに、ユズの香りですっと飲める」とうなずく。

 自閉症の人たちの作業はビンのラベル貼りが中心となっているが、今後は関わる工程を順次増やす予定。新製品2種の発売準備も進めており、松尾浩久醸造長(39)は「ビール好きに喜ばれる商品を作り、働く人により高い賃金を払っていきたい」と話す。

 タップルームは午後5時~9時オープン。ハーフパイント(約300ミリリットル)500円から。問い合わせは080(2514)3441。

【 2018年10月30日 15時30分 】

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  • 柚子の香りが爽やかなクラフトビール「柚子無碍」。タップルームには、毎週のように通う常連客もいる(京都市上京区・西陣麦酒)
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