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食べるシルク「可能性秘めている」 京都の三セク創業30周年

「かやシルクパウダー」の原料(前方)と商品を手にする西原社長(右)と小嶋取締役=与謝野町加悦奥・加悦総合振興
「かやシルクパウダー」の原料(前方)と商品を手にする西原社長(右)と小嶋取締役=与謝野町加悦奥・加悦総合振興

 「食べる絹」を販売する第三セクター「加悦総合振興」(与謝野町加悦奥)が今年で創業30周年を迎える。繊維業の低迷や原発事故の影響を受け、事業継続への危機感を抱いた時期もあったが、小嶋武男取締役(71)は「絹は可能性を秘めた原材料。これからも事業を存続させていきたい」と語る。

 同社は1989年11月に加悦町(現・与謝野町)が過半を出資して発足。絹由来の食品「かやシルクパウダー」に特化している。パウダーはグリシンやアラニンなど17種類のアミノ酸をバランスよく含んでいるといい、国内外約200のメーカーや個人へ販売している。飲料などに混ぜて食べるほか、健康食品や化粧品に使われているという。

 丹後ちりめんの産地として栄えた当時の加悦町は、生産する際に出る余剰品の処分が課題となっていた。東京農工大教授の指導の下、パウダーの共同開発に取り組み、90年、商品化に成功した。

 養蚕家や製糸工場の減少によって絹の入手が困難になったり、東京電力福島第1原発事故に対する不安から主力だった韓国からの受注が落ち込んだりし、廃業の危機を感じたこともあったという。外国産の絹を原料にしたり、製品を検証して安全性をPRしたりしたところ、事業が安定した。

 西原重一社長(92)は「シルクパウダーを地域に浸透させ、一歩一歩広げて地域に貢献したい」と話している。

【 2019年01月08日 11時03分 】

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