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新築住宅に無料で太陽光パネル設置 京セラ、関電と新事業会社

新たなエネルギーサービスを提供する新会社の設立を発表した京セラの谷本社長(中央左)と関西電力の岩根社長(同右)ら=大阪市北区
新たなエネルギーサービスを提供する新会社の設立を発表した京セラの谷本社長(中央左)と関西電力の岩根社長(同右)ら=大阪市北区

 京セラと関西電力は27日、新築戸建て住宅向けに、京セラ製の太陽光発電システムを費用ゼロで導入できるサービスを今秋に関東や中部地方で始めると発表した。合弁で新会社「京セラ関電エナジー合同会社」(京都市伏見区)を設立する。設置したパネルは10年後に無償譲渡する仕組み。京セラは低採算に苦しむソーラー事業で新たな収益モデルの確立を図る。

 新会社は資本金1千万円で、京セラが51%出資する。同社が太陽光発電パネルの製造販売や施工、管理などを、関電が電力供給をそれぞれ担う。

 設置するパネルは出力10キロワット未満で、1棟で平均5キロワットを想定。住宅の持ち主は100万~200万円程度の初期コストを負担せずに太陽光発電システムを導入でき、10年後には所有できるようになる。太陽光で生み出した電気を使い、夜間や不足分などは関電の系統電力で補う。

 関電は競合他社に比べて安い電気料金を設定する計画で、今夏に料金体系を公表する予定。5年間で新築4万棟への設置を目指し、既設の住宅や集合住宅への展開も検討する。

 両社が手を組む背景には、厳しさを増す事業環境がある。京セラは太陽光パネルの激しい価格競争により、パネル販売を軸とする事業モデルの収益確保に苦戦。一方、関電は電力小売り自由化でし烈な顧客争奪戦を強いられている。住宅の屋根を活用する新たなエネルギーサービス事業の参入により、収益源を広げると同時に再生可能エネルギーの普及にもつなげたい考えだ。

 京セラは1993年に家庭用太陽光発電システムを先駆けて発売し、自社で一貫生産する太陽光パネルについて「第3者機関から何度も高い評価を受けている」(ソーラーエネルギー事業本部)と自負。今回の事業では長期間の安定稼働が求められ、関電も製品の性能や品質を重視した。

 大阪市内で記者会見した京セラの谷本秀夫社長は「低炭素社会の実現に向け、自家消費用の太陽光発電システムへの期待は大きい。環境配慮型住宅の購入促進と、再生エネの普及に貢献したい」と強調。関電の岩根茂樹社長は「心強いパートナー。お客さんにとって再生エネの選択肢を広げることにつながる」と期待を寄せた。

【 2019年03月27日 19時48分 】

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