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日電産初の京都企業の事業買収 永守氏とオムロン前身創業者の縁

M&Aの狙いについて記者会見で説明する日本電産の永守重信会長(東京都内)
M&Aの狙いについて記者会見で説明する日本電産の永守重信会長(東京都内)

 日本電産が次に仕掛けたM&A(企業の合併・買収)は、同じ京都に本社を置くオムロンの車載事業だった。16日発表の新たな買収計画で、日本電産は成長が見込める電気自動車(EV)や自動運転への事業シフトを一層鮮明にした。オムロンは長年かけて育てた主力部門を手放し、名実ともに工場自動化(FA)機器メーカーとして、グループ事業を再編する。

■永守氏「今も一番尊敬する経営者」

 「EVで価格競争が起きることは明白だ。キーとなる部品をいかに安く手に入れられるかにかかっている」。日本電産の永守重信会長は同日、東京都内で開いた記者会見で今回のM&Aの意義や背景について説明した。

 念頭にあるのは、世界中で勃興するEVベンチャーと、主戦場となる中国市場だ。オムロンの高度な制御技術とモーターなどを組み合わせ、部品を内製化できない新興メーカーへ供給する戦略で、永守氏は「これからはモジュール(複合部品)化しないと戦えない」と断言する。

 日本電産は、M&Aで傘下に収めた企業の製品や技術を生かし、EVの駆動を担うトラクションモーターなど複合部品の開発を加速。大手自動車メーカーへも供給を始める。

 株式を取得するオムロンオートモーティブエレクトロニクス(OAE、愛知県小牧市)は、2018年3月期の連結売上高が1312億円。日本電産は車載事業の売上高を足元の3千億円から21年3月期に6千億円に伸ばす計画で、目標に近づく。

 日本電産が地元・京都の大手メーカーから事業を譲り受けるのは今回が初めて。オムロンの前身の立石電機を創業した故立石一真氏は、永守氏が出資を受けた恩があり、「若い時から指導してもらい、今も一番尊敬する経営者」と仰ぐ師で、「とても縁が深く、感謝している」と話す。

 OAEはオムロンが車載用スイッチやセンサーなどの成長を見込み、10年に分社化して発足した。事業規模はグループ全体の約15%を占めるが、「今後は変化が激しくなり、大規模な投資が必要になる」(ブランドコミュニケーション部)として、安定した需要が見込めるFA機器とヘルスケア機器を中心とした事業に再編し、収益力を高める。

【 2019年04月17日 12時04分 】

ニュース写真

  • M&Aの狙いについて記者会見で説明する日本電産の永守重信会長(東京都内)
  • 日本電産とオムロンの事業構成
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