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LGBT声集め“快適下着”開発 圧迫感解消、見た目工夫

ひこね繊維協同組合が開発したLGBT向けの下着(滋賀県彦根市後三条町)
ひこね繊維協同組合が開発したLGBT向けの下着(滋賀県彦根市後三条町)

 滋賀県彦根市内の下着製造会社でつくるひこね繊維協同組合は、性的少数者(LGBT)向けの下着を開発した。当事者の悩みを踏まえ、快適な装着感で心の性別と同じ体形に近づける機能を持たせた。31日からインターネットで試験販売し、ブランド展開を加速させる。

 同組合は大阪市のLGBT団体から依頼を受けて昨年5月、県の基金を活用し開発に乗り出した。デザイン製作に際し、LGBTの催しに参加した300人を対象に下着の悩みに関するアンケートを実施した。その結果、バストや股間の膨らみが目立たないよう、さらしや締め付けるタイプの下着を着用しているケースが多いことが判明した。

 「苦しくて、長時間着けると吐き気がする」「膨らみが気になって好きな服が着られない」などと既存の下着に対する不満が目立ったほか、「毎日、下着を着ける際に自分の体と心の性別の違いを思い知らされてつらい」との悩みがあることも浮かび上がった。

 組合員のデザイナーがLGBT団体との話し合いや試作を繰り返し、4種類の製品を完成させた。うち2種類を試験販売し、来春以降、本格販売を目指す。

 女性に近づけるためのショーツは、二重構造にして股間の膨らみを押さえ、平面的な外観を形作れるよう工夫した。タイトスカートをはいても不自然に見えることはないという。男性に近づける上半身のインナーも同じ仕組みで胸部をソフトに押さえる構造にし、当事者の悩みを解消した。

 美成産業(彦根市後三条町)が販売元となり、ブランド名を性別の解放を意味する「Genfree(ジェンフリー)」と名付けた。ショーツ4千円、インナー5500円。31日から70~80着を売り出す。

 同社の宮脇徹経営企画部長は「ネットで顧客情報を分析し、新商品の開発につなげたい。今後は生産拠点を全国や海外にも広げ、単価を引き下げていきたい」と話す。問い合わせは0749(22)0371。

【 2019年05月23日 10時30分 】

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