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酷暑続く京都、小学校のアイドル「高齢ヤギ」点滴で命つなぐ

照りつける太陽の下、主治医から栄養補給の点滴を受けるヤギの「シロ」(長岡京市友岡1丁目・長岡第四小)
照りつける太陽の下、主治医から栄養補給の点滴を受けるヤギの「シロ」(長岡京市友岡1丁目・長岡第四小)

 京都府長岡京市友岡1丁目の長岡第四小で飼育するヤギの「シロ」が、炎天下で懸命に命をつないでいる。学校の「アイドル」は、人間で言えば80歳近くに達した。昨冬には容体が一時危ぶまれるなど衰えが目立ち、酷暑のさなかに主治医から点滴を受けて栄養を補給した。「元気に夏を乗り切って」。児童たちは祈りを込める。

 雌の12歳。生後2カ月の2006年5月、南丹市のヤギ農園からやってきた。若かりし頃を知る同小教頭の吉岡学さん(54)によると、かつては全校マラソンで児童と一緒に校庭を走り回り、校内全域で草をはんだ。

 容体の悪化は昨年12月。足取りが重くなり、草地から小屋へ戻ろうにも座り込んで、普段は1、2分の道のりに10分かかるようになった。「年をとったなと実感した」と吉岡さん。大山崎町で動物病院を開く獣医師の米沢美樹さん(57)の治療で回復した。

 今年は夏になっても毛が抜け替わらず、厳しい暑さの中で舌を出して苦しそうにする姿を教諭らが案じ、18日に再び米沢さんを呼んだ。

 「しっかりスタミナつけようね」。木陰で縄につながれたシロの体に聴診器を当て終えた米沢さんが、脱水予防のリンゲル液とビタミン剤を点滴した。

 診断では、老齢性のホルモン性疾患の可能性があるが、食欲はあり便に問題はなく、急を要する状態ではないという。ただ、「高齢になって初めて経験するこの暑さ。注意がいる」(米沢さん)。

 同小では、4年生が飼育委員を務め、シロの小屋を毎日掃除している。委員長の西宮功貴君(10)たちは「ちゃんと水を飲んで暑さをしのいでくれるか心配。人間でさえ大変なのに。夏休み中も様子を見に来たい」と話した。

【 2018年07月21日 11時50分 】

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