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「不登校は不幸じゃない」 全国一斉イベント、経験者ら語る

多様な居場所づくりの必要性を話す学生たち(大津市中央1丁目、大津百町館)
多様な居場所づくりの必要性を話す学生たち(大津市中央1丁目、大津百町館)

 「不登校は不幸じゃない」と題した全国一斉イベントが19日あり、滋賀県内でも趣旨に賛同した人々がパネル討論や座談会などを開いた。不登校経験者や保護者、研究者らが不登校に対する偏見を変えようと意見を出し合い、地域住民が熱心に聞き入った。

 夏休み明け前後に子どもの自殺が増えることから、和歌山県出身の起業家が全国100カ所でのイベント開催を呼び掛け、実現した。

 大津市におの浜1丁目のピアザ淡海では、市民グループ「異才ネットワーク」主催のパネル討論があり、約50人が参加した。小学1年の夏休み明けから2年間、学校を休んだという西田有紀美さん(28)が「教室は圧迫感があり、息苦しかった。両親が悲しんでいたのがつらかった」と振り返った。

 不登校になった児童の母親は「『学校って、行って帰ってきたら死にたくなる場所?』と聞かれ、そんなにつらかったのかと」と声を詰まらせた。休ませると笑顔が戻ったという。

 軽度発達障害があり、小学4年から休みがちになった高校1年谷川友士さん(16)は、教科書の文字が動いて見えたり、口頭の指示が頭に入らなかったりといった状況を説明。「ゴシック体なら読みやすいので、書体が変えられる電子書籍の使用を認めてほしかった。不登校は不幸じゃないけど、幸福でもない。やりたい勉強ができる環境ではないのが問題ではないか」と提起した。

 訪れた同市和邇高城の主婦新田まゆみさん(50)は「発達には偏りがあるというのがよく分かった。困っている子はたくさんいると思う」と話した。

 大津市中央1丁目の大津百町館では、滋賀医科大の学生有志が座談会を開き、教育に関心をもつ地域住民と語り合った。古い町家を活用した同館の和室で、くつろいだ雰囲気で意見を交換。「学力や社会性を身につけられる多様な『居場所』や選択肢のある社会に」とうなずきあっていた。

【 2018年08月20日 09時34分 】

ニュース写真

  • 多様な居場所づくりの必要性を話す学生たち(大津市中央1丁目、大津百町館)
  • 発達障害を軸に意見を交わす研究者や不登校経験者(大津市におの浜1丁目・ピアザ淡海)
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