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築100年吉田寮、どう活用? 京大でシンポ

老朽化した京都大吉田寮の保存活用策について意見を交わすコメンテーターたち(京都市左京区・京都大吉田キャンパス)
老朽化した京都大吉田寮の保存活用策について意見を交わすコメンテーターたち(京都市左京区・京都大吉田キャンパス)

 築100年を超す京都大吉田寮の老朽化対策や学生寮以外の活用法について考えるシンポジウムが23日、京都市左京区の京都大吉田キャンパスで開かれた。参加者は、大正期の建物の意匠を生かした耐震化策や、市民が集える公共スペースの設置などのアイデアについて意見を交わした。

 寮生有志でつくる「市民と考える吉田寮再生100年プロジェクト実行委員会」の主催。大学側が建物の安全対策として、全寮生に9月末までの退去を要求している。実行委は今夏、寮の存続に向けた新たな活用法を探る目的でアイデアを公募し、26の提案が寄せられた。

 シンポには約150人が参加。元京大総長の尾池和夫京都造形芸術大学長をはじめ、建築史の研究者や写真家らコメンテーター13人が、各アイデアに対して話し合った。建物の屋根の上に誰もが集えるテラスの設置や、寮生が管理運営会社を立ち上げて、より主体的に保存活用に努めるといった提案が注目を集めた。

 「文化財の指定か登録をした上で、改修や利便性向上を図れないか」「建物の開放だけでなく、寮生が地域行事に参加し、周囲に関心を持ってもらうことも大切だ」などの意見が出た。寮生に対して「建物をもっときれいに使った方がいい」という要望も出た。

 退去を巡り、寮生と大学との話し合いが7、8月にあったが互いの主張は平行線をたどっている。「議論が建設的でない」などの理由で大学側は9月中旬、「現状で話し合いを行えない」と寮に通告している。

 実行委の経済学部3年の男子学生(21)は「今回寄せられた多様な提案を大学に伝え、寮の将来に向けた議論につなげたい」と話していた。

【 2018年09月23日 23時16分 】

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