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78歳女性、巣立ちの春 若者に交じり定時制高を卒業へ

図書室で職員と談笑する安東さん(京都市北区・清明高)
図書室で職員と談笑する安東さん(京都市北区・清明高)

 京都市北区の清明高で3月1日、上京区の78歳の女性が卒業する。同高は昼間定時制で、若者たちに交じって4年間授業を受けてきた。「日々新しいことを学び、新鮮で楽しかった」と振り返り、学ぶ喜びを味わった学校を巣立とうとしている。

 安東芳江さん。右京区で生まれ育ち、中学卒業後は夜間高校に通うことも考えたが家庭の事情で断念し、染色工場で働いた。24歳の時に結婚し、4人の子どもにも恵まれた。

 清明高入学を考えたのは2014年。同年に夫が亡くなった。気持ちが落ち込んでいた時、子どもが同高のパンフレットを渡してくれた。「頭の片隅に勉強したい気持ちがあった」ことから入試を受けて合格し入学した。

 同高では若い生徒たちと席を並べた。思うように覚えられなかったり、テストで苦戦したりもしたが、「数学の問題を解けた時はうれしかった。英語はこれからも学び、少しでも話せるようになりたい」と話す。体育で初めて経験した卓球は生涯のスポーツにするつもりだという。

 若い生徒たちとも一緒に弁当を食べるなど交流した。同級生の女子生徒(19)は「簡単にできることではない。いつも予習をしてこられていて尊敬していました」と語る。

 卒業後は大学進学も目指す予定で、「やっぱり体だけでなく頭を使うことが大事。入学前より元気になった。今後も勉強を続け、家に閉じこもらず、多方面に参加したい」と前を見据えている。

【 2019年02月24日 14時45分 】

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