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PTA役員選び改善求める声 なり手不足解消へ負担軽減が鍵

PTAを巡る問題例
PTAを巡る問題例

 PTAのあり方に関する議論が加速している。先週、入会の意思確認をするPTAが京都市内で増えていることなどを紙面で取り上げたところ、多くの意見が京都新聞社に寄せられた。取材も進め、PTA経験者たちの気持ちを探ると、現状に重い負担を感じ、改革を求めていることが分かった。

 「永遠の課題は次の役員を決めること。なり手を探すのが大変」。京都市内の中学校PTA会長が語った。PTA経験者に取材を進めると、多くの人が毎年の役員選びの負担を重荷に感じていた。

 役員の選び方で目立つのが投票だ。一例では、まず各クラスで全会員に投票用紙が渡され、名簿の中から推薦者を記す。後日、推薦された人が集まって役員を決める。ただ、北区の女性(45)は「仕事や介護、母子家庭くらいの理由では、『それでもやっている人がいる』として拒否は認められない」と、その場は緊張感が漂っていると明かす。選挙担当役員として、冬の寒い夜に候補者の自宅を訪ねて説得を試みる大変さを吐露する人もいた。PTAはボランティア団体のため、役員就任は自主的な立候補が理想だが、実際は渋々、役員になることを受け入れている人が多い。

 一方で、先の中学校PTA会長は「事業の内容を減らしたり、準備は他の役員に自由に任せたりしており、仕事がしんどいと思ったことがない」と語った。役員に就く人を確保するには、仕事の負担を軽減することが鍵のようだ。

 PTAの事業内容についても見直しを求める意見は根強い。実際の活動内容を尋ねると、会報誌づくり、保護者向け講演会の企画、卒業記念品配布、学校の備品購入、ベルマーク集め、コーラス活動、啓発品配り-などが聞かれた。

 運動会に自転車で訪れた人を適切な駐輪場に誘導する仕事もあるが、京都新聞社のLINEには「運動会の準備や当日の交通整理などの学校行事に親御さんの協力を前提としているのはどうかと思う。行事では子どもの活動をゆっくり見させてあげてほしい」との意見が寄せられた。

 登校の見守り活動をするPTAも多いが、右京区の女性(43)は「担当する1週間は仕事を遅刻しなければならない。どこかに外注することはできないのか」と負担感を打ち明ける。ベルマーク集めに対しても「台紙に貼る手間が大きい」、コーラスにも「人集めが大変」などと活動の継続に否定的な意見が聞かれた。中京区の女性(42)は「『子どものため』という言葉で母親を駆り出さないでほしい」と求めた。

 京都府宇治市の女性(42)は「学校の負担を減らすために親が犠牲になるPTAって何なのか。できる人ができる仕事をする体制に変わってほしい」と訴えた。

【 2019年08月16日 10時30分 】

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