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世界初、AIで薬効予測 京都の研究者、遺伝子情報深層学習

 国際電気通信基礎技術研究所(ATR、京都府精華町)の研究者が、医薬品が人の臓器や器官に遺伝子レベルでどのように作用するかを人工知能(AI)を駆使して予測する世界初のシステムを開発した。作用機序の解明や、未知の効能や副作用の探索、患者個々の体質に応じた「テーラーメード医療」などに役立てることができるという。

 ATR特別研究所の佐藤匠徳所長が、科学技術振興機構(JST)のプロジェクトの一環で開発した。

 疾患は、臓器や器官同士のコミュニケーションの乱れも生じて悪化するとの視点から、抗がん剤や高脂血症治療薬などをマウスに投与し、肝臓や腎臓、目、脳など計24の臓器や器官ごとに遺伝子の働き方を網羅的に解析し、局所ではなく全身で薬剤の働きを調べた。

 マウスと人では薬剤への反応が一部異なる。どのように違いが現れるかを、AIがマウスの実験データと大学や研究機関が公開している患者の遺伝子情報を比較して深層学習し、人での作用を詳細に予測する「ヒューマナイズド(人間化)マウスデータベース」を構築した。

 薬剤への反応を体の全体にわたって遺伝子レベルで見ることで、薬剤が効くかどうかや、疾患があるかを判別できるマーカーも探索できる。唾液に含まれる微量の遺伝子産物を調べて、疾患の早期発見や効果的な治療ができるようになるという。

 創薬や治療・予防法の開発にもつなげようと、佐藤所長らはベンチャー企業「Karydo TherapeutiX」を設立、精華町内に研究拠点を設けた。京都府などから支援を受け、インターネットで8薬品のデータ(一部無料)を先行公開している。

【 2018年01月05日 08時35分 】

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