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異常タンパク運搬「郵便ポスト」 京産大教授ら発見、命名

「UBINーPOST」の働く仕組み
「UBINーPOST」の働く仕組み

 細胞の核にある異常なタンパク質を外に運ぶ新たな仕組みを見つけたと、京都産業大総合生命科学部の永田和宏教授と東京大薬学系研究科の平山尚志郎助教らが発表した。輸送に関わる二つの因子について、届け物を預かるイメージから言葉遊びで「UBIN-POST(郵便ポスト)」と命名。米科学アカデミー紀要に17日、掲載する。

 細胞にできた異常タンパク質は「ユビキチン化」という過程を経て分解される。永田教授らは既に、ユビキチン化したタンパク質を認識する因子「UBIN」を発見していたが、分解過程の詳細は未解明だった。

 永田教授らは核内や核の外の細胞質でユビキチン化タンパク質を分解する酵素の機能を低下させて分解過程を調べた。結果、通常は核内にもあるユビキチン化タンパク質が、核外の細胞質だけに多く存在するように変化したことが判明。UBINに加えて別の因子が結合して、核内のユビキチン化タンパク質を外に運び出すことを突き止めた。核の外に出た後の分解過程の解明は今後の課題という。

 新たに発見した因子は異常タンパク質を外に届けるのに重要な役割を果たすことから「POST」と名付けた。永田教授は「異常タンパク質の新しい分解過程を見いだせた。発見者の特権として、遊び心を持たせた名称にした」と話す。

【 2018年04月17日 08時55分 】

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