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近親婚防止へつがいの卵交換 コウノトリで世界初の試み

近親婚ペアの巣に別のつがいの卵を置く職員(11日午前11時37分、京丹後市久美浜町市場)=兵庫県立コウノトリの郷公園提供
近親婚ペアの巣に別のつがいの卵を置く職員(11日午前11時37分、京丹後市久美浜町市場)=兵庫県立コウノトリの郷公園提供

 京都府京丹後市久美浜町の巣塔で産卵した国の特別天然記念物コウノトリのペアについて、兵庫県豊岡市の県立コウノトリの郷公園は11日、卵を交換してもそのまま育てる習性「托卵(たくらん)」を利用し、近親婚を防ぐ取り組みを始めた。きょうだいペアの卵を同公園で産まれた別のつがいの卵と交換し、遺伝の多様性を保つ試みで、コウノトリの野外近親婚ペアで托卵を実施するのは世界で初めてという。

 ペアは姉と弟の関係で、それぞれ2015年と16年に豊岡市内で誕生。今春、同町市場の人工巣塔で巣を作り、先月11日に産卵したとみられるという。

 同公園ではコウノトリを初めて放鳥した05年以来、野生復帰に取り組んできたが、近年、近親婚や雌同士のペアが増加。巣塔にネットをかぶせるなど営巣を防いできた。このままでは、繁殖経験の習得を妨げることになり、ネットを外しても近親婚ペアが後を絶たず、巣塔が占有され続ける恐れもあり、托卵によるペアの活用を決めた。

 この日は、高所作業車で職員4人が巣から卵1個を採取し、公園で4月中旬に産まれた血縁関係のないつがいの卵2個を入れた。数分後に雌が抱卵する様子が確認されたという。今月17~19日にふ化予定。採取した卵については公園で有精卵かどうか調べる。

 コウノトリの郷公園は「世界で初めての托卵のやり方が確立すれば、野生コウノトリの遺伝的多様性を高める方法に新たな選択肢が加わる」としている。

【 2018年05月11日 18時58分 】

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  • 近親婚ペアの巣に別のつがいの卵を置く職員(11日午前11時37分、京丹後市久美浜町市場)=兵庫県立コウノトリの郷公園提供
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