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公害調査奔走の半生、一冊に NPO代表理事石田さん

公害や環境破壊と向き合った半生を新著にまとめた石田紀郎さん+(京都市左京区)
公害や環境破壊と向き合った半生を新著にまとめた石田紀郎さん+(京都市左京区)

 元京都大教授でNPO法人市民環境研究所代表理事の石田紀郎さん(78)が、公害や環境破壊の現場で調査や被害者支援に奔走した半生を新著「現場とつながる学者人生」にまとめた。出版記念講演会を12日、京都市中京区のコープイン京都で開く。

 石田さんは1970年代から各地の公害現場を巡り、汚染物質を調査した。琵琶湖での調査は、合成洗剤追放運動に発展。中央アジアのアラル海の環境破壊も調査した。和歌山県で農薬訴訟を起こした農家支援から始まった省農薬のミカン栽培は現在も続いている。

 著書では、これまでの活動を7章に分けて紹介。「研究者とは、科学とはどうあるべきか」を問いながら、現場や被害者に寄り添った体験を振り返っている。

 原発事故や、国内の大学で軍事研究が広がりかねない現状に対する思いもつづった。石田さんは「自分の研究が社会とどう関わっているか。社会を揺るがす大問題に科学者としてどう向き合い、意見を示すか。この本を読んだ研究者や学生に考えてほしい」と新著に込めた思いを語る。

 藤原書店刊。A5判、344ページ。3024円。

 記念講演会は12日午後2~4時、参加費500円。問い合わせは市民環境研究所075(711)4832。

【 2018年08月08日 18時00分 】

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