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脱炭素、自然や雇用に影響は? IPCC総会合わせフォーラム

気候変動対策や脱炭素社会の実現について、さまざまな視点から議論する登壇者ら(京都市下京区・メルパルク京都)
気候変動対策や脱炭素社会の実現について、さまざまな視点から議論する登壇者ら(京都市下京区・メルパルク京都)

 気候変動への対策や脱炭素社会の実現について考える「フォーラム 2050年脱炭素ビジョンを語る~IPCCの科学とパリ協定~」が12日、京都市下京区のメルパルク京都で開かれた。研究者や労働組合、金融アナリスト、学生が温暖化をめぐる最新の議論や動向をテーマに話し合った。

 「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)第49回総会の京都開催に合わせ、「気候ネットワーク」(中京区)が開いた。市民ら約150人が参加した。

 地球環境戦略研究機関の甲斐沼美紀子研究顧問が、執筆に携わったIPCCの「1・5℃特別報告書」について講演した。来年からの温暖化対策を定める「パリ協定」では世界の平均気温上昇を産業革命前と比べて2度未満、できれば1・5度に抑える目標を掲げていると説明した上で、この0・5度の差でサンゴの死滅割合は7~9割から99%になると指摘。「自然や漁業、農業に大きな影響が及ぶ」と危機感を示した。

 大阪・神戸ドイツ連邦共和国総領事館のヴェルナー・ケーラー総領事は同国の再生可能エネルギーへの転換について報告。「日本にも多くの代替エネルギーの可能性がある」と語った。

 今世紀後半に温室効果ガスの排出実質ゼロを目指すとした政府の長期戦略案に関する討論会もあり、連合の南部美智代副事務局長は「気候変動対策で影響を受ける産業の雇用対策も重要だ」と述べた。大和総研の河口真理子研究主幹は「温室効果ガスの削減という軸だけでなく、多様性や災害といった違う軸も持って幅広く議論する必要がある」と強調した。

【 2019年05月13日 09時59分 】

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