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悩む人に朗報?花粉少ない杉、苗木を全国無料配布へ

シロスギを挿し木で増やす作業に汗を流す住民ら(京都市北区中川)
シロスギを挿し木で増やす作業に汗を流す住民ら(京都市北区中川)

 北山杉の産地として知られる京都市北区中川の住民らが、花粉がほとんど出ない固有品種のシロスギを全国に広める活動を始めた。スギ由来の花粉症に苦しむ人が増える中、数百年以上前から北山に伝わる品種を役立ててもらいたいと発案。苗木の育成を始め、3年以内に全国各地への無料配布を目指す。

 シロスギは十数種類ある北山杉の品種の中でも特に古い歴史があり、固くて木肌が白いのが特徴。丸太の表面に凸凹の絞り模様をつけ、床柱に使われる「人造絞り丸太」には質が適さないことから、近年はあまり育てられなくなった。長い歴史の中で挿し木を続けてきたためか花が咲かず、花粉をほとんど出さないという。

 花粉の少ないスギを林野庁や全国の自治体が開発していることを知り、地域活性化に取り組む「中川村おこしの会」が普及活動を企画。5月上旬に約20人の住民が協力し、挿し木でシロスギの苗を作る作業に汗を流した。シカよけ柵や日よけシートを備えた苗床に約1500本を植え、順調に育てば約2年後には植林できる見込みという。

 シロスギは庭園木としては既に全国各地に植えられているが、北山以外のスギ林で育つかは今後の検証が必要となる。同会の石岡廣一会長(72)は「花粉の少ないスギを開発するよりも、北山の昔ながらの品種を役立ててもらえたらうれしい。活動を通じて北山杉や中川のことを知ってもらえたら」と意気込んでいる。

【 2019年05月23日 10時02分 】

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  • シロスギを挿し木で増やす作業に汗を流す住民ら(京都市北区中川)
岸田繁 交響曲第一番・第二番 連続演奏会 2019.10.5

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