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レジ袋ない生活を記者が体験 京都・亀岡市の禁止条例を前に

エコバッグに商品を詰め替える記者。店員の温かい言葉も励みになった(17日午後7時20分、京都府亀岡市古世町・亀岡ショッピングセンター・アミティ)
エコバッグに商品を詰め替える記者。店員の温かい言葉も励みになった(17日午後7時20分、京都府亀岡市古世町・亀岡ショッピングセンター・アミティ)

 京都府亀岡市が来夏施行を目指す罰則付きプラスチック製レジ袋禁止条例。禁止は世界的な流れだが、国内では初の規制で、影響は十分に分かっていない。ならば自分でやってみるしかない。1週間、レジ袋を使わない暮らしを体験した。

 記者は44歳。約10年前に独り身に戻ってから、レジ袋にお世話になってきた。まずはエコバッグを入手しよう。

 【月曜午後】市民から寄付されたバッグを無料配布する市環境事業公社(大井町)を訪問。職員上田賢さん(42)から「大きめのバッグを車に常備するのがこつ」と教えられ、保冷シート付きの約40センチ大の新品バッグを選んだ。寄贈者には感謝しかない。上田さんから折りたたみ式のバッグも渡され、「持ち歩くかばんに入れて」。この助言を軽く見たことで後に試練を味わうことになる。

 【月曜夜】スーパーレジでバッグを見せると、女性店員に「ご協力ありがとうございます」とほほ笑まれた。レシートを見ると代金から2円引かれていた。バッグを持参しても店の利益に直結しないはず。店員の言葉は素直にうれしかった。バッグは肩掛け式で、レジ袋の時より荷物は軽く感じた。

 【火曜夜】コンビニへ。店員がレジ袋に商品を入れようとしたので止める。バッグ持参の客はほとんどいないみたいだ。コンビニには詰め替えスペースがない。背後に3人が並び、少し気まずい。シャンプーなどを両腕に抱え、車内でバッグに入れた。混雑の原因になったかも。

 【火曜深夜】帰宅すると、カニのにおいが部屋に充満していた。前日購入したカニの殻だった。これまではレジ袋に入れて縛っていたが、今回はごみ袋に直接捨てていた。防犯上、不安だったが、木曜のごみの日まで窓を全開にして耐えた。乳児や介護用おむつの防臭策としてレジ袋を使う家庭もある。レジ袋の効用を実感した。

 【金曜午前】クリーニング店へスーツを引き取りに。ここで迷った。服を包装するビニールは禁止になるのか。店頭で市に電話すると「どの袋を禁止するかは検討中。将来的に規制する可能性はある」とのこと。女性店員に事情を伝え、包装を外してもらった。店員は「数か月引き取りに来ない客もおり、ほこりが付くから包装は必要。禁止になればどうしよう」。

 【日曜深夜】京都市内で遊んだ帰り、晩酌用の氷とビールがないことに気付いた。買い物はしないと思い、バッグは自宅に置いてきた。折りたたみバッグも仕事用のリュックサック内で、休日は持っていない。自宅に戻るのも、氷とビールを抱えて歩くのも面倒だ。

 私の車はまだ京都市内を走っていた。体験は亀岡市が規制した際の影響を調べるのが目的だったはず。京都市は「上から目線の規制はしない」とレジ袋禁止に否定的だ。延々と自分に言い訳し、亀岡市境に近い西京区のコンビニでレジ袋を受け取った。

【 2019年06月10日 11時40分 】

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