凡語 京都新聞トップへ

ネット「終活」

 家庭用パソコンとインターネットの普及が本格的に始まったのは、ウィンドウズ95発売の1995年とされる。当時、使い始めた中高年が年を重ね、ネット「終活」が、話題になり始めた▼自分の死後、パソコンやデータ消去を誰に託すのか。ツイッターやフェイスブックなど会員制交流サイト(SNS)に残した書き込みはどうするのか。各種アカウントの削除も必要だ。確かに考え始めると気になる▼そうした要望を冊子に書き残す「パソコンデータのエンディングノート」を、京都市右京区の吉岡弘生さん(84)が作った。本紙市民版で1月に紹介したところ、数十件の問い合わせがあったという▼パソコンやネットのデータはどこに何があるか自分しか分からない。エンディングノートとしていったんアナログ化するしか残す方法がないというのは皮肉な気がする▼託された方も大変だ。ネットでは、サービスの加入は簡単なのに解約はとても難しい。自動更新は特に注意が必要で、解約手続きをしない限り、料金を払い続けることになる▼自分で最低ルールを決めてみよう。例えばネット対応しかないサービスは利用しない。アドレスが削除されると連絡手段はなくなってしまうからだ。死後も課金が続いて、家族を困らせるような事態だけは避けたい。

[京都新聞 2015年06月29日掲載]

バックナンバー


凡語 書き写し
 
著作権は京都新聞社に帰属します。
ネットワーク上の著作権について(日本新聞協会)