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丹後と自然エネルギー

 丹後の海にほど近い潮風そよぐ宮津市由良に、大規模太陽光発電所(メガソーラー)が先月完成した。京都丹後鉄道の駅前に広がり、夏には海水浴客らの目に留まる立地だ▼耕作放棄地などを活用し、市内6カ所で出力計5メガワットを発電する。パネルメーカーや地元建設会社などが出資し、市と自治会が協力した。地域活性化のモデルを目指し観光資源としても利用したい考えだ▼京都府内各地でメガソーラーが見られるようになった。一方で南山城村では山林を切り開いてパネルを設置する計画に、周辺住民が反対している。再生可能エネルギーは歓迎であっても、開発の影響や景観悪化、反射光などに懸念があり、自然や住環境との調和が各地で課題となっている▼5年前、スペインで大規模な風力発電所を取材した。地中海から強風を受け、54基の風車が勢いよく回っていた。「産業がなかった村が風という地域特性を生かして発展した」との責任者の言葉を思い出した▼丹後にも府内の再エネのはしりと言える太鼓山風力発電所(伊根町)がある。故障など難題続きだが、自然条件が比較的良い丹後は再エネの先進地となりうる風土がある▼さて衆院選。エネルギー問題は有権者の関心事だけに、候補者には、さまざまな視点から実効性のある政策を聞きたい。

[京都新聞 2017年10月12日掲載]

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