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五輪マスコット

 マスコットは、南フランス・プロバンス地方の言葉で魔女を意味する「マスコ」が語源らしい。愛らしいだけでなく、幸運を呼ぶ縁起物でもある。さしずめ日本なら招き猫やだるまが元祖といったところか▼2020年東京五輪・パラリンピックのマスコットに、大会エンブレムの市松模様を取り入れたキャラクターが選定された。いずれも宇宙人のような近未来を感じさせるデザインだ▼五輪マスコットが初登場したのは1968年グルノーブル冬季大会で、非公式だが「シュス」と呼ばれる謎のスキーヤーがお目見え。正式な採用は72年ミュンヘン夏季大会のダックスフント「バルディー」以降という▼開催地ゆかりの動物などをモチーフにしたマスコットは、今では五輪に欠かせない存在だ。今冬の平昌五輪でも白虎の「スホラン」がおっちょこちょいな一面も見せて人気を集めた▼東京五輪を巡っては国立競技場の設計やエンブレムのデザインなどトラブルが相次いだだけに、マスコット選考は入念に行われた。最終3候補に絞り、五輪初の試みで全国の小学生たちによる投票に委ねたのは面白い▼マスコットには児童らの大会成功への願いが込められた。名前はまだ無いが、ひこにゃん、くまモンなど「ゆるキャラ」の先輩と並ぶ人気者に育ってほしい。

[京都新聞 2018年03月01日掲載]

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