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(506)ぼんやりしようよ

作品

・のんびりとどこまでいくのなつのかわ
京都市・花背小中1年 村田 悠真

・兄ちゃんとビーチボールでパスをする
大津市・瀬田北小2年 小森 勇輝

・傘さすと耳元響く空の唄
城陽市・寺田南小6年 香々美粧友

ねんてん先生

ねんてん先生の575

 村田さん。暑いし、自分はあまり遠くまで行きたくないけど、ゆったり流れる夏の川はどこまで行く気なのでしょうか。暑さにかすんだ川の行く手、なんとなく気になりますね。

 村田さんの句から思い出しましたが、小学生時代の私は、はるかな沖合の船をぼんやり眺(なが)めるのが好きでした。2階の窓から、水平線の近くを行く貨物船を眺めていました。その船は四国と九州を結ぶ貨物船でした。大人になったら、そのような貨物船の船長になりたい、とも思ったのです。

 以来、船長にならずに半世紀以上がたちましたが、今でもぼんやりとするのが好きです。これを書いている今は、目の前に青田が広がっています。その先は山脈(さんみゃく)で、入道雲がむくむく立っています。あの雲の下は亀岡市あたりだろうなあ、と思って、パソコンの手を休めてぼんやりしました。村田さん、ぼんやり仲間になりましょう。花背の雲をぼんやりして眺めてください。

 小森さん。生き生きした夏休みのようすが目にうかびます。それにしても2人のお兄ちゃん、いつも相手になってくれてやさしいね。ときどきはケンカもしますか。

 香々美さん。「空の唄(うた)」がいいです。このような「空の唄」を聞いたら、いつまでも傘をさして、雨の中をずっと歩きたくなりますよね。空と仲間になった気分になるのではないでしょうか。

 8月も後半、夏休みが終わりに近づきました。みなさん、たっぷりと、川を眺めたり空の唄を聞いてください。(俳人、京都教育大・佛教大名誉教授 坪内稔典)

 

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【2019年08月18日掲載】