京都地方裁判所
京都で日夜起こる事件や、もめごとを扱うのが京都地方裁判所(京都市中京区)です。裁判が開かれる法廷は三十九もあるんだ。裁判官が、訴えた人や、訴えられた人の話を聞いたり、証拠を調べたりして、訴えた内容が正しいかどうか判断しているんだよ。
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裁判は傍聴できる 全国の裁判所と同じように、京都地裁の裁判も原則的には公開で行われ、誰でも見ることができるようになってるんだ。一階にある大法廷は、注目を集めている裁判がある時に使われ、座席が八十八席もあります。多くの人が集まったときは、抽選をしたり、先着順にしたりして、法廷に入れる人を限っているよ。最近では、一番多いときで、約三百七十人も集まったことがあるんだ。
裁判には、検察官が罪を犯したとされる人を訴える刑事事件と、苦痛を被ったたため損害賠償を求めるというように、誰でも訴えることのできる民事事件の二種類があります。京都地裁では、二〇〇六年に受理した刑事裁判の件数は約二千七百件、民事裁判は約四千件にも上っていて、約三百九十人の裁判官や職員がいて、裁判の進行や準備のための作業をしているんだ。
大きな裁判が開かれる大法廷。傍聴席は88人分もある
話し合いで解決するための「調停室」。裁判になる前の段階で使う
裁判員制度が始まる 二年後の二〇〇九年には、抽選で選ばれた二十歳以上の一般の人たちが裁判官と一緒に刑事裁判に参加する裁判員制度が始まるんだ。将来、みんなも裁判員になるかもしれないよ。
裁判員制度は、日本では全く新しいことだから、京都地裁でも模擬裁判を開いて、裁判はこんなふうに進めますよ、とか、こんな難しいことが起こるかもしれない、ということを、みんなで勉強しています。大法廷には、裁判官の三つの席のほか、六人分の裁判員の席も既に設けられていて、準備が進んでいるんだ。
非公開のこともある
裁判は、みんなの前で公開で行うのが原則だけど、民事事件の場合には、訴えた人(原告)と、訴えられた人(被告)がゆっくり話し合うことが必要な場合もあって、そんな時には、非公開になって丸い机が置かれた別の法廷が使われるんだ。原告と被告が向き合う普通の法廷と違って、少し、緊張感がほぐれそうでしょう。
その結果、最後まで争って裁判官が判断を下す「判決」を待たずに、お互いが、言い分を少しずつ譲り合って「和解」するときもあるんだ。
裁判の前に、話し合いだけで解決を目指す「調停」のための部屋もあるよ。これも非公開で行われていて、ここでうまくいかなかったら、裁判になることも多いんだ。
食堂や売店もある 法廷では飲食が禁止されているから、腹ごしらえをして、いざ決戦の場へ、という人たちもいそうだね。
非公開で行われるときに使う「ラウンドテーブル法廷」。大きな部屋では10人が座れる
【メモ】京都市中京区丸太町通柳馬場東入ル。市バスの「裁判所前」下車。地下鉄「丸太町」駅から徒歩約10分。今の建物は地上5階、地下1階で、2001年の完成。1階正面玄関横には、案内コーナーがあり、ビデオ上映も行われている。
【2007年11月8日掲載】
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