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村田機械社長 村田大介氏

買収・提携で新製品
村田大介氏
むらた・だいすけ 一橋大経済学部卒業後、1987年に村田機械入社。米スタンフォード大で経営学修士を取得。94年に取締役。繊維機械、情報機器、物流システムの各事業部長を経て2003年から現職。京都市出身。50歳。
 繊維機械の復調、自動搬送システムの拡大で昨年度に純損益を3年ぶりに黒字化したのに続き、昨年末には情報機器事業分野でネットワーク周辺機器製造のサイレックス・テクノロジー(京都府精華町)を買収した。いかに相乗効果を挙げ、事業強化を図るのか、村田大介社長に聞いた。

 -買収の狙いは何か。
 「情報機器事業は複合機が中心だが、規模の小さい当社が複合機だけで生き残るのは難しい。サイレックスと一緒になれば、独自技術の開発ができると思った。離れたオフィス間で(情報流出に対する)安全を保障する通信のソフトやハードを販売しているが、品ぞろえもサービスも少ない。サイレックスの技術で改善できる。さまざまな事務機器でも生かせる」

 -主力の産業機械事業でも生かせるか。
 「機械の操作者は、機械パネルを見て稼働状況を点検している。離れた所から携帯端末で見られるようになれば便利になる。また、無線の不安定さから工場配線は有線が主流だが、レイアウト変更では無線が有利になる。機械の誤作動で従業員が負傷したり、不良品を作り続けたりがあってはいけない。サイレックスのプリントサーバーは、相手のプリンターの動作や通信状況を確認しながら通信でき、応用できるのではないか」

 -買収後、初の製品投入の時期はいつか。
 「6月に中国である繊維機械見本市で、機械の稼働状況を遠隔監視するサービスを提案する。事業化済みだがサイレックスの技術でさらに改善する」

 -繊維機械2社と合弁のTMTマシナリー(大阪市)も4月に炭素繊維巻き取り機製造の神津製作所(兵庫県)と資本業務提携を始める。
 「炭素繊維は軽く省エネにもってこいで、応用は広がる。巻き取り機世界一の神津製と一緒になれるのはいいこと。TMTはポリエステルやナイロンの高速化巻き取り技術があり、合体するといい機械ができる」

 -5カ年計画初年度の手応えはどうか。
 「目標の売上高3千億円は、現状の製品群の足し算だけではなかなか届かない。保守などのアフターサポートで顧客に貢献し、サイレックスを含めた新技術で新製品を出していけば達成は可能だ」

【2012年03月24日掲載】