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家庭と仕事、苦心し両立

吉井石油専務 吉井純子さん
吉井石油専務 吉井純子さん
吉井石油専務 吉井純子さん

 「ずっと専業主婦でいると思っていた。こんなに人生が変わるなんて」

 夫で吉井石油(京都市山科区)の代表取締役を務める大祐さん(59)を家庭で支えながら3人の子どもを育ててきた。2001年、長年勤めた事務員が急きょ辞めることになり、入社して手伝う転機に。子どもは元気な男子ばかりで一番下はまだ小学1年生の頃。「青天の霹靂(へきれき)だった」といい、家庭と仕事の両立が突然始まった。

 人見知りな性格。最初は社員との距離感に悩んだ。だが、仲良くなりたい一心で必死で顔と名前を覚えた。そのうち「息子たちを相手にしているようになった」といい、若い社員とも打ち解けていった。今では結婚や出産などのプライベートも先んじて報告してくれるようになり、何よりうれしさを感じている。

 家庭では、忙しい中で子育てに苦心した。朝は5時半に起きて弁当作り。子どもに鍵を預けて仕事に取り組んだ。子どもたちには高校に進学すると順次、会社のガソリンスタンドでアルバイトをするか選ばせた。アルバイトに従事するようになった子どもたちは多感な時期に働く両親の姿から仕事の重みを感じて育っていった。

 実家の親の具合が悪くなり、介護も重なり、心身疲れ果てた時期もある。それでも「子育ては耐えること。気持ちに寄り添う姿勢は社員の教育にもつながっている。成長の発見は究極の自己研さんになった」と感じている。

 現在、会社では専務として経理や社会保険などの部門を担い、社員の様子を見ながら声をかけることを心がける。山科の地で長く根付いてきた地元ガソリンスタンドのネットワークを生かしながら、「お客様のありがとうの言葉と社員の幸せのために」と仕事の幅を広げている。

 4月1日からは京都商工会議所女性会の副会長に就任する。女性会では環境・福祉委員会などに所属し、さまざまな働く女性と出会い刺激を受けた。これからは2期目の毛利ゆき子会長を支える立場となり、「先輩方が築いてこられたことをしっかりと受け継いでいきたい」と誓う。

よしい・じゅんこ 華頂短期大卒業後、大津市内の保育園に就職。結婚して専業主婦に。3人の子どもを育てながら、2001年に吉井石油に入社。06年に取締役、08年から現職。53歳。山科区在住。

【2019年03月17日掲載】