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高島で商品開発好調

地域の特色活用法共有
高島地域雇用創造協議会が手がけた商品のテスト販売会(11月14日、高島市マキノ町寺久保・マキノピックランド)
高島地域雇用創造協議会が手がけた商品のテスト販売会(11月14日、高島市マキノ町寺久保・マキノピックランド)

 高島市の8団体でつくる「高島地域雇用創造協議会」が、地域の特色を生かした商品の開発を続けている。協議会がアイデアを出し、地元企業が試作品を製作、製法やレシピを公開する手法で、定番となる品も現れるなど、成果を上げている。

 11月中旬、農業公園マキノピックランド(同市マキノ町寺久保)の特設コーナーに、協議会が本年度手がけた食品や雑貨など、9種類20品目の商品が並べられた。

 コンセプトは「プチプライスで買えるプチギフト」。スジエビやイチジクなどを使った焼き菓子「おっきん」(高島弁で『ありがとう』の意)や、今津の柿をピーナツとシロップに漬け込んだスイーツ「柿ピー」など親しみやすいネーミングが目を引く。手ぬぐいは衣類の印象が強い高島ちぢみで作られた本格派だ。

 週末を含む4日間で、観光客が多く訪れ、品切れする商品も相次いだ。スタッフは「予想以上の反応」と喜ぶ。同様の試験販売は12月15、16日に東京・日本橋の滋賀県情報発信拠点「ここ滋賀」でも行う。
 協議会は市や商工会、観光協会などが、2014年12月に設立。厚生労働省の委託事業の受け皿として、地元の産業振興と雇用拡大につながる取り組みを手がける。活動の柱の一つが、地場産品の特性を生かした新商品作りだ。

 商品開発は協議会が立案し、地元の協力企業とともに試作を重ねる。中小の事業者では手が届きにくい市場調査も実施。都市部の消費者やバイヤーから、形状や包装など細部にわたる助言を受け「売れる」商品として磨きをかける。

 15~17年度に約20点を開発し、中でも昨年度開発した市内の発酵食品を原材料にした「ビワイチ発酵ゼリー」はちょっとした人気商品になった。ふなずしの飯(いい)や酒かす、酢などを組み合わせると、なぜかリンゴ風味に仕上がった意外性も受け、道の駅や県内の大手スーパーにも並んだ。

 ただ、商品完成がそのままゴールではない。同協議会は毎年度、市内の企業を対象に新商品の説明会を開き、意欲のある事業者には製造方法と、開発過程の試行錯誤などをまとめた報告書を無料で提供する。

 実際には協力企業が製造を引き継ぐことが多いが、発酵食の風味を生かしたクッキー「発酵の雫(しずく)」など、複数の企業が商品化するケースも出ている。また、製法が別の新商品の開発に活用されることもあるという。

 同協議会は、商品開発を「モデルハウス」に例え、「そのまま商品にする必要はなく、ヒントとして生かしてもらえればいい。魅力ある商品が雇用拡大につながれば」と期待する。

【2018年12月03日掲載】