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4区

候補者の主張と横顔 2014年衆院選滋賀

徳永久志(51) 民主新

徳永久志(51) 民主新
 雇用安定、成長の基盤を

 今なすべきことは本来、総選挙ではなく、アベノミクスの総点検であり、修正と転換だと訴えたい。

 安倍政権の経済政策は、富める者が先に豊かになり、やがて地方が恩恵を受けるという経済モデルだ。日本のような高度に発展した経済大国が採る政策ではなく、国民の生活を下から押し上げていく視線、地方に対する配慮が絶対的に欠けている。

 雇用を安定させ、社会保障を充実させる対極の政策を訴えたい。分厚い中間層を支え、豊かで温もりのある社会を再生する。人へ投資し、経済成長の基盤をつくっていくべきだ。

 また、民主党政権では外務大臣政務官を務めたが、糸を紡ぐように慎重に近隣のアジア諸国との関係強化に取り組んだ。安倍政権になり、お互いに挑発し合う状況になっており、関係改善に向けた取り組みを進めたい。

 民主党政権では外務大臣政務官を務めた。子育て施策充実にも注力したが、昨夏の参院選で落選。「惨敗で自問自答したが、地元で何度も『もう一度、頑張りや』と声をかけてもらった」。温かい励ましを受け、国政返り咲きへ奮い立った。

<横顔>
 近江八幡市出身で、報道の仕事を志望して早稲田大へ進学。ロッキード裁判のニュースを追う中で、「有罪判決を受けた田中角栄元首相に対し、同じ選挙区から立候補して批判する参院議員の姿に感銘を受けた」と、政治の道を意識したという。会社員や衆院議員秘書などを経て滋賀県議を2期務め、2007年の参院選で初当選した。

 妻、長女、次女と暮らす。「娘と田んぼ道を自転車で走り回るのが息抜き」=敬称略。

西沢耕一(36) 共産新

西沢耕一(36) 共産新
 国民目線の政治大事に

 安倍政権は原発再稼働など多くの国民がやめてほしいと思う政策をどんどん強行してきた。若者からお年寄りまで生きにくい世の中になっていると強く感じる。貧困や格差の解消だけでなく、国民目線や庶民の感覚を大事にした政治を取り戻すことを主張していきたい。

 アベノミクスが成功しているとは全く思わない。株価が上がって円安は進んだが、その恩恵は一部の大企業だけ。大部分の国民は好況を実感できていない。安倍首相は数字を根拠に上げるが、数字に表れない声に耳を傾けることをしてきただろうか。実態を知らなさすぎるのではないか。

 消費税引き上げについては、先送りという言葉の聞こえは良いが、景気条項をなくし2017年4月に必ず引き上げるという実質的な『増税決定宣言』でもある。消費税の引き上げを、きっぱり中止すべきだ。

<横顔>
 就職氷河期を経験した30代半ばの世代。「友人には結婚して子育てする人もいれば、派遣労働から抜け出せず先の見えない人もいる。身近に格差が生まれており、頑張る人が希望を持てる社会に変えたい」

 彦根市出身。1浪して入学した私立大で、高い学費と両親の負担に悩んだ。学費無償化を訴える共産党の活動に出会い、19歳で入党。卒業後は家電量販店に勤めた後、党専従職員になった。大学時代に借りた奨学金を今も返済し続ける。

 三国志の英雄・劉備の生きざまが好きという。「窮地の味方を見捨てずに苦労を背負うが、その姿が人を引き寄せるんです」と語る。

 前回に続く立候補で「自分がおかしいと感じていることを素直に訴えたい」。=敬称略。

武藤貴也(35) 自民前

武藤貴也(35) 自民前
 強い外交力、自国を守る

 デフレからの脱却と経済成長へ向けて、安倍政権はアベノミクスで確実に成果を出してきた。雇用は100万人増え、有効求人倍率は22年ぶりの高水準となった。また、年金積立金の運用は、株価の上昇で大幅な黒字を出した。安定した年金制度にもつながることで、全ての国民に利益がある。有権者にさまざまな効果をしっかり説明したい。

 一方で、公共事業を増やしたのに人材や重機が不足して消化できないなど、課題もあった。消費税の引き上げは回復基調の経済に冷や水をかけてしまった。ただ、3本の矢に日本経済を立て直すヒントがあり、再度アベノミクスを推進して景気回復を成し遂げる。

 私自身は外交、安全保障をライフワークにしており、『日本を守る決意と覚悟』という言葉を掲げて選挙に挑む。日本が強い外交力を持ち、自分の国は自分で守る体制を築きたい。

<横顔>
 国会で中国の脅威について熱弁を振るい、地元のミニ集会では小笠原諸島沖のサンゴ密漁問題を丁寧に説明する。「日本を平和で安全に繁栄させたい。大学時代に志したことを、国会議員になっても思いを変えず続けている」とほほ笑む。

 北海道音別町(現釧路市)出身。高校卒業後にアルバイトを5年続け、苦労して大学進学の学費をためた。戦争を体験した祖父の影響で、東京外国語大、京都大大学院で国際政治を学んだ。自民党滋賀県連の公募を経て2009年衆院選に立候補し、前回初当選した。

 「国会では拉致問題などを厳しく追及するので、先輩議員から『野党みたいな質問するな』と怒られる」と苦笑いする。趣味は、読書と旅行。=敬称略。

岩永裕貴(41) 維新前

岩永裕貴(41) 維新前
 身を切る改革、まず実行

 「政治家なんて誰がなっても一緒」。国会議員になってから、地元で多くの人にこう言われた。実際、選挙に勝てるから投票率は下がればいいと口にする与党議員、経済悪化を政権への攻撃材料として喜ぶ野党議員の姿を目の当たりにした。それでは駄目だ。政治家は国民の気持ちに寄り添わないといけない。

 安倍政権は、約束した議員定数削減を果たさなかった。不透明な資金管理もおかしい。景気が厳しい中、国民に増税をお願いする前に、国会議員や国家公務員の身を切る改革の実行を訴えたい。

 アベノミクスの方向性は評価するが、実態が伴っていない。「第1の矢」の金融緩和で円安と株高は進んだが、続く財政出動では、無駄な公共事業をばらまき、16兆円分の使い残しが出ている。経済政策の中身をより充実させるための議論を深めたい。

<横顔>
 初当選後もこまめに地元へ戻って、2年で1500回を超す街頭演説をこなした。「理屈で考えるより、全力で走りだす性格。いろんな人の声を聞きたかった」

 父は、元自民党衆院議員で農相も務めた峯一氏。高校卒業後に米国で国際政治を学び、会社勤めやまちづくり活動などを経て、政治の世界へ飛び込んだ。

 古里の甲賀市信楽町多羅尾地区は少子高齢化が進み、母校の小学校は全校児童9人まで減った。「小さな集落の文化、伝統が日本を支えている。国会でも地方の存在意義にこだわってきた」と話す。

 高校時代はラグビーに熱中。50メートルを5秒台後半で駆けた快足ウイングは今、「地域を知りたい」とスーツ姿で走り回る。 =敬称略。
【2014年12月6日掲載】