切り絵でつづるわが丹波
おきたとねむた

写真
納屋の裏、子らが案内

 −ある町の道端に「おきた地蔵」と「ねむた地蔵」がおりました。

 「おきた地蔵ねむた地蔵」という劇がある。おきた地蔵にお願いすればすっきり早く目が覚める。ねむた地蔵にお願いすればぐっすり眠ることができる。そんなお地蔵さんをめぐる面白話なのだが、このお地蔵さん、実在するという。

 園部町埴生にあると聞いて尋ねていった。篠山街道を通る旅人の信仰がもとだという。地元の人に聞きつつ、この辺りだが…と思って見てまわるものの、そもそもどういう姿をされているのかが見当つかない。探しあぐねていると、庭で遊ぶ三人の子供たちに会った。

 「おきた地蔵・ねむた地蔵ってどこにあるか知ってる?」そう尋ねると、ぱっとみんな駆け出した。「こっち!」案内してくれたのは納屋の裏。道沿いではなく少し入った高みにあった。小さいお地蔵さんである。

 昔話と現実が結びつく。絵本の最後に新しいページを見つけたようなうれしさだった。(切り絵・文 達富 睦)



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