「太陽が沈めば木屋町の夜明け」と言われる夜の街にも、昼の顔ぶれが目立ってきた。 流行に敏感な若者がCD、DVD探しに姿を見せ、ビル上層からの眺めを売りに客を呼び込もうと策を練る店が登場。路地には個性豊かなショップが並び、木屋町に“明るい”魅力を作り出している。
 地上10階建てのエンパイアビル最上階「エースカフェ」は店内からの一望できる東山連峰や鴨川が人気だ。「景色のよさを生かし、夜のバーだけでなく、昼にカフェもしようと決めました」と元店長の梅田武志さん(26)。フリーペーパーを作ったり、CDを販売するなど、若い感性で独自の文化を発信し、昼間の常連客作りにも懸命だ。
 美術、建築、デザインの専門書を扱う「メディアショップ」は昼の営業が23年という“老舗”。デジタル化が普及し、書籍以外にもCDやDVDなどの音楽、映像分野も充実させ、客のニーズに応える。最近、店内で若手アーティストの企画展を催すなど、アート感覚にあふれた木屋町へ創意工夫を凝らしている。
 裏通りに一歩入ると、新旧の店舗が入り混じる。開放的な空間の美容室「ディライト」や、アンティーク小物や照明なども扱う古着屋「ポールズ」など、店作りも独創的で京都の流行の一翼を担っている。