「10年ぶりの木屋町だけど、やっぱり、この雰囲気だけは変わらないな」。取材の帰 り、ふと立ち寄ったショットバーで、隣りに座った男性が、バーテンダーと話していた。
 木屋町を取材して、約1年。今では、町を歩くと氷屋さんや酒屋さんとあいさつを交わすようになった。ストリートミュージシャンが歌っていると、足を止め て声をかける。通 う店もできたし、何より会いたい人が増えた。
 若者たちがなぜ、この街に集まるのか。その答えはきっと、取材を通 して出会った人たちが、口をそろえて言った言葉にある。「誰かに会いたくなる」「人と人とのつながりが楽しい」。
 人との出会いを、安心して楽しませてくれる店がある。そんな店を支える人たちがいる。店と店、店と人。それぞれのつながりは深い。そして、住民たちの結 束は強く、生まれ育ったこの木屋町を、大切にしている。
  点と点が線になるように、この街は人の想いで、つながっている。その横を高瀬川がきょうももゆったりと流れていく。
 街の様子は時代の流れとともに、変わってしまうかもしれない。だけど、きっと、10年たっても変わらない。人と人のつながりも、それらがつくり出す、こ の街の魅力も。ずっとずっと、変わらない。


 最後まで、ご愛顧 いただき、ありがとうございました。また、取材にご協力いただいた方々、本当に有り難うございました。
 
 写真・文 片山祐美/山本陽平 デザイン 香崎乃理子