京都新聞
紙面特集

ICOM京都大会開催記念 京都新聞創刊140年記念 東京富士美術館所蔵
百花繚乱 ニッポン×ビジュツ展
京都文化博物館

葛飾北斎「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」
 1830~32(天保元~3)年頃

伝統美の神髄

 北斎、若冲、写楽、応挙らの名作、風神雷神や富士山、役者絵、金屏風(びょうぶ)―。これぞ日本の美が結集する「百花繚乱 ニッポン×ビジュツ展」が25日、京都文化博物館で幕を開ける。

 同展は9月1日に始まる国際博物館会議(ICOM)京都大会を記念し、東京富士美術館コレクション3万点の中からよりすぐった屏風、襖(ふすま)絵、浮世絵、刀剣、蒔絵(まきえ)漆器など計40点を公開する。日本文化の特質を「キモカワ」「サムライ」「デザイン」「黄金の国」「四季」「富士山」という六つのセクションに分けて紹介する。

琳派「波濤図屏風」 江戸時代中期 18世紀
伊藤若冲「象図」
1790(寛政2)年
「鯱形兜」
江戸時代中期 18世紀
刀銘 和泉守藤原兼定作(之定) 美濃 室町時代中後期 16世紀

 キモカワは、ゆるくて愛らしい円山応挙の犬、歌川国芳の襲いかかるグロテスクな巨大がいこつなど、かわいらしさと不気味さが交錯する。サムライでは、独特の装飾の美学が注ぎ込まれた武具甲冑、近景の太刀(重要文化財)や「之定(のさだ)」の名刀も登場する。洗練された琳派のデザイン「波濤(はとう)図屏風」、きらびやかな金雲の間に都市イメージが浮かび上がる「洛中洛外図屏風」、日本のシンボル・富士を鮮烈に切り取った北斎「冨嶽三十六景」、変化に富んだ四季を描きだす屏風絵など、日本美術のエッセンスが詰まった内容だ。

手に取れる特設ケースなど
見せ方工夫

 会場では、見せ方にも工夫する。ダイナミックな構成で魅了する琳派の鈴木其一「風神雷神図襖」は、表裏一体だった当時を再現するように展示。手に取ることができる特設ケースで刀剣の刃文を間近に見たり、モニター映像を通して昔のようにろうそくの炎で金屏風を見る体験ができたり、これまで気付かなかった伝統の美の新たな魅力を発見できそうだ。

 
鈴木其一「風神雷神図襖」 江戸時代後期 19世紀
※作品はいずれも東京富士美術館蔵
案内
■会   期 8月25日(日)~9月29日(日)
 月曜休館(祝日の場合は開館、翌日休館、9月2日は臨時開館)
■開 室 時 間 午前10時~午後6時 ※金曜は午後7時半まで 入室はそれぞれ閉室30分前まで 
■会   場 京都文化博物館(京都市中京区三条高倉)
■主   催 京都府、京都文化博物館、京都新聞、テレビ大阪
■共   催 京都市
■入 場 料 一般1200円(1000円)、大高生800円(600円)、中小生400円(300円)
かっこ内は前売りと20人以上の団体 障害者手帳提示の人と付き添い1人まで無料

【2019年8月20日付京都新聞朝刊掲載】