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「精神科治療薬」
規則正しい服薬継続が大切
第二北山病院 院長
土田 英人 氏

第二北山病院 院長 土田 英人 氏

 精神疾患について。

 精神疾患は幅広く、うつ病などの気分障害や統合失調症、てんかん、自閉症を含む発達障害などが挙げられます。実は、どれも身近な病気です。例えば、統合失調症の発症率は100人に1人といわれています。うつ病も統合失調症も原因は明らかになっていません。遺伝的負因が一つの要因であると指摘されてはいますが、どういった環境で生育・生活するかという環境要因の方が重要です。また、ストレス社会である現代では、うつ病は誰でも発症する可能性があります。現在、わが国では100万人を超えるともいわれています。

 治療について。

 主に薬物治療と心理療法を行います。統合失調症や躁(そう)うつ病、てんかんについては、薬を飲むと比較的速やかに症状が治まりますが、薬をやめると再発する可能性が高いため規則正しい服薬の継続が欠かせません。そのためには、患者自身が病気のことを知り、服薬の重要性を理解することが大切です。最近では副作用や依存性の少ない、安全な薬が開発されています。ただ、時には大量に服薬してしまう方もいるため、処方量を制限したり、家族の方に管理してもらう場合もあります。

 今後について。

 最近では、精神障害者の就労支援が進められています。京都府では従業員45.5人以上の民間企業に対し、全体の2.2%を障害者の雇用枠として定めています。精神疾患は目に見えない病気です。精神疾患に対する偏見をなくし、患者本人が社会復帰できるような環境づくり、居場所づくりが大切です。心のバリアフリー実現のためには、まず私たち一人一人が心の病気について理解しようとする姿勢が大切なことだと考えます。

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