技術職は「黒子」 デジタル支える

デジタルビジネスセンター 早-狩 浩 平

京都府出身 2016年入社
デジタル編集部を経て、18年から現職

 

  記者が新聞社の「主役」であるとすれば、技術職は「黒子」といったところだろう。その「黒子」の仕事は大きく二つに分けられる。新聞制作システムの維持管理と、デジタル媒体のシステムの構築やメンテナンスである。私が携わっているのは後者で、自社のウェブサイトをはじめ、街中のデジタルサイネージや電光掲示板、ラジオ放送用の原稿を作成し、送信するシステムの構築や維持管理などを担当している。

 

 新聞社も含め、デジタル化の流れに乗らない会社に未来はない。その一方でインターネットが当たり前のように浸透した現代社会では、価値や信頼性が高いはずの新聞の情報が必要とされにくくなっている。だが、新聞に掲載されている情報は「無知の知」を教えてくれる。ネットでは自分が知りたいことだけを検索しがちで、手に入る情報は限られてしまうが、新聞には日々、さまざまな分野のニュースが載っている。紙面に目を通すだけで、自分が知らなかった情報を得ることができるのだ。自社ウェブサイトの閲覧回数(ページビュー)を増やしていくだけでなく、そんな新聞の有益性を購読者以外の人たちにも実感してもらうために、ネットをはじめ、日常生活の中でピールできる土台を用意する。これが私の仕事と役割である。

 

 約4年前、「これからはデジタルの時代だ」と考え、メーカーで生産ラインの効率化を進める技術職から転職し、業務を効率的に進めるシステムなどの構築にかかわってきた。現場の人たちから「仕事が楽になった」との声を聞くとうれしくなる。そもそも、新聞の紙面づくりが鉛の活字を使っていた時代を経て、パソコンで紙面を組み上げる現在のシステムに至ったように、デジタルの導入は「効率化」からスタートしている。新聞社の技術職も、煩雑な手間を省く手助けをするという点では、今も昔も、どの業界でも同じである。

 

 この1年ほどの間に、デジタル関連の事業で収益を上げていこうという流れが社内で強まり、私自身も新たな業務にかかわるようになった。デジタルの「主役」としての位置づけは高まっているが、技術職は本質的に、「主役」を支える「黒子」であることには変わりがない。日々、技術職として責任の重さを実感している。

 

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