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ウミウ養育、親鳥に一任 京都、人工飼育と比較へ

宇治川の鵜飼のウミウと鵜匠たち。3月下旬には飼育小屋に産卵用の巣を設ける(京都府宇治市宇治・府立宇治公園)
宇治川の鵜飼のウミウと鵜匠たち。3月下旬には飼育小屋に産卵用の巣を設ける(京都府宇治市宇治・府立宇治公園)

 「宇治川の鵜飼」に取り組む京都府宇治市観光協会が今シーズン、全国で唯一行われている飼育下のウミウ繁殖について、これまでの人工飼育に加え、親鳥に抱卵や養育を任せる方法に初めて挑む。協会は「人工飼育と親鳥とで、どちらがふ化率が高いか、成長するまでの生存率が高いかを検証し、確実にヒナが育つ方法を探りたい」としている。

 ウミウの人工繁殖は国内で成功例が無かったが、宇治川で2014年に飼育中のウミウが偶然に産卵し、鵜匠らが人工ふ化させた。以降は毎年、産卵と人工ふ化を続け、計9羽が順調に育っている。産んだ卵を取り出して機器で温め、ふ化後はペースト状にした魚を鵜匠(うしょう)らが1日複数回、ヒナに与えて育てている。

 ウミウが暮らす小屋を昨年増築し、子育てしやすい環境が整ったことや、本来は親鳥が育てるのが自然であるため、試みることにした。雌雄2組が親鳥になる可能性があるという。例年4月中旬に始まる産卵を前に、3月下旬に小屋内に巣材を整え、ウミウを移す。

 産卵後は、親鳥とその他のウミウを仕切りで離し、抱卵中の温度や湿度のデータ、卵から離れる時間の長さを分析し、今後の繁殖に役立てる。ふ化後は、ヒナを育てやすいよう親鳥に餌を与える回数を増やし、ヒナの成長に応じてどれくらいの量と頻度で餌を与えているかを観察する。

 親鳥が抱卵、養育しない場合は、これまで通り鵜匠らが人工ふ化、飼育を行う。澤木万理子鵜匠は「人間が育てたデータしかないので、思ってもみないことが起こるかもしれないが、できるだけデータを取って、今後に役立てたい」と話す。

【 2018年03月19日 23時00分 】

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  • 宇治川の鵜飼のウミウと鵜匠たち。3月下旬には飼育小屋に産卵用の巣を設ける(京都府宇治市宇治・府立宇治公園)
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