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本物の懐石料理、米国で披露 京都の料理人、材料にも一工夫

手まりずしやロブスターの真丈などを試作しながら、現地での手順を打ち合わせする鵜飼治二さん(中央)ら(京都市中京区)
手まりずしやロブスターの真丈などを試作しながら、現地での手順を打ち合わせする鵜飼治二さん(中央)ら(京都市中京区)

 今年で創設55周年を迎える米国・オレゴン州の「ポートランド日本庭園」で6月、京都市中京区の日本料理店「近又(きんまた)」の懐石料理が振る舞われる。鮮魚を中心に手に入りにくい食材も多いが、ロブスターやサーモンなど現地のものを生かしつつ、野菜や魚、だしのうまみを味わう食文化を伝えたいと、主人の鵜飼治二さん(65)らが試行錯誤している。

 同庭園は、札幌市とポートランド市の姉妹都市提携を記念して作られた。日本の1地域を集中的に紹介するプログラムに取り組んでいて、今年は京都の伝統工芸の作品展示などを計画している。

 企画の一環で来月3日に昼夜合わせて60人規模の食事会が開かれることになり、準備に携わる日米のスタッフと鵜飼さんが旧知の仲だったことなどから近又が調理を担当することになったという。

 今月30日に鵜飼さんと長男の英幸さん(34)、料理長の山口敏生さん(42)をはじめ全従業員総出で現地に向かう。2月に3人で下見に出掛けた際に昆布やカツオを持参、現地でだしを取ったところおいしくできたといい、鵜飼さんは「だしが引けたので少し安心した」と話す。

 とはいえ、食材は魚を中心に手に入りにくいものも。比較的よく出回っているロブスターを使って「真丈(しんじょう)」を作ったり、現地のスーパーで簡単に手に入るキュウリを薄切りにして手まりずしに仕立てたりと、さまざまな工夫を凝らす予定だ。鵜飼さんは「素材の制約はあるが、五色、五味、五感といった日本の食文化の深みを伝えられるよう全力を尽くしたい」と話している。

【 2018年06月05日 14時13分 】

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