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バス運賃箱に外貨コインの謎 誤投入?京都で年々増加

路線バスの運賃箱に混ざっていた外貨コイン(京都市右京区・京都バス)
路線バスの運賃箱に混ざっていた外貨コイン(京都市右京区・京都バス)

 京都市を訪れる外国人観光客が高水準で推移する中、市内の路線バスの運賃箱に外貨コインが混入するケースが増えている。1日37万人近くが利用する市バスでは2016年までの3年間で重さ47キロ分の外貨が日本円に混ざっていた。混入した理由は分からないが、市バスなどの運行事業者は寄付金として社会に還元している。

 京都市右京区の京都バス本社。縦26センチ、横33センチ、高さ14センチの金庫の半分以上がさまざまな国のコインで埋まっていた。中国元や韓国ウォン、米国ドル、欧州ユーロをはじめ、中東やドミニカ共和国などの通貨もある。企画総務課の田中明亮さんは「大人の男性が持ち上げるのも一苦労の重さ」と苦笑する。

 同社によると、観光客が多い嵯峨・嵐山地域を走る路線を中心に、2014年から外貨コインの混入が増え始めた。京都市で外国人観光客が目立つようになった時期と一致する。

 市バスの運賃箱でも状況は同じ。混ざっていた外貨の重さは12年までの3年間では計24・6キロだったが、16年までの2年間では計33キロとなり、じわりと増えている。この2年間はまだ集計途中だが、さらに上積みされそうだという。

 関係者は「誤って入れるのか、周遊した国の外貨のうち帰国後に使わないコインを入れるのか」と首をかしげるが、外貨コインは運賃箱に入れても機械が読み取れないため、外国人乗降客らは日本円で支払った所定の運賃とは別に外貨分を負担したことになる。

 市交通局は、外貨コインを余分に受け取っている点を踏まえ、日本ユニセフ協会に定期的に寄付している。「銀行では外貨紙幣は日本円に換金できるが、コインは難しい」(営業推進室)ため、発展途上国の子どもに役立ててもらっている。京都バスも同協会に寄付する予定という。

 市交通局は「投入は一瞬のことなので運転手も防ぎようがない」といい、有効な対策は見いだせていない。訪日外国人は右肩上がりのため「混入は今後も増えるかもしれない」とみている。

【 2018年08月08日 22時00分 】

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