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「お寺に収益」僧侶ら電力小売りに参入 宗派超え会社設立

電力事業参入に向けた思いを語る竹本さん(中央)=京都市右京区・長慶院
電力事業参入に向けた思いを語る竹本さん(中央)=京都市右京区・長慶院

 寺のネットワークを活用して再生可能エネルギーを普及させると同時に、過疎高齢化や檀信徒離れに悩む寺の活性化を図ろうと、宗派を超えた僧侶らが株式会社「TERA Energy」を設立、来年4月をめどに小売り電力事業に乗り出すことになった。僧侶がつくる電力会社は全国的にも例がないといい、新会社の社長となった浄土真宗本願寺派(本山・西本願寺)の僧侶らが25日、京都市右京区で事業概要を説明した。

 TERA Energyは今年6月に設立。下京区に本社を置き、同派寺院の西照寺(奈良県葛城市)住職の竹本了悟さん(40)が社長に就任した。初年度は、竹本さんの出身地でもある中国・四国地方で電気を販売、広告宣伝費などの圧縮で中国・四国電力よりも安価な料金で電気を提供し、2年目以降に京都や滋賀を含む全国展開を目指す。

 過疎化が進む地域では寺を支える檀家が減り、寺の維持費などの捻出が難しいケースも増えていることから、電気料金による収益の一部を「お寺サポート費」として協力社寺に還元する。また、1%程度を自死防止や自死遺族の支援といった社会貢献活動に充てる。

 初年度は、地域の再生可能エネルギーや中国電力からの購入などによって必要な電力を調達する予定だが、再生可能エネルギーの普及に力を入れるNPO法人「気候ネットワーク」(京都市中京区)やコンサルティング会社「みやまパワーHD」(福岡県みやま市)の協力も得て、将来的には太陽光を中心とした再生可能エネルギー100%による供給を目指す。

 今年中には小売り電気事業者の登録が完了する見込みといい、竹本さんは「お寺を拠点に、地域のよりよい暮らしをサポートできれば」と話している。

【 2018年10月26日 13時02分 】

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