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出生前診断、要件緩和に危惧 京都でダウン症児親らシンポ

自立生活するダウン症の長男の生活を紹介しながら出生前診断の問題点を語る佐々木さん(京都市北区)
自立生活するダウン症の長男の生活を紹介しながら出生前診断の問題点を語る佐々木さん(京都市北区)

 妊娠中の胎児の異常を調べる出生前診断や、遺伝子を改変するゲノム編集について考えるシンポジウムが17日、京都市北区で開かれた。ダウン症児を育てる親らが「病気や障害と折り合いをつけて生きる人間の多様性を尊重してほしい」と命の選別につながる技術に危惧する声を上げた。

 出生前診断を巡っては、妊娠の早い時期に妊婦の血液でダウン症の有無などを調べる「新出生前診断」について今月、日本産科婦人科学会が施設要件を開業医などに大幅緩和する方針を示した。

 ダウン症の長男を産んだ佐々木和子さん(69)=左京区=は「私たちは子どもを産んでよかったと社会に訴えてきたが、社会の理解よりも早く検査技術が向上し、障害を理由にした中絶が増えている」と指摘した。

 学会の動きやゲノム編集の背景にある優生思想について「検査を提示された夫婦らは『自己決定』という名で命の選択を迫られている。検査の拡大でなく、障害者への差別や偏見が残る社会の在り方を考えるべきだ」と語った。

【 2019年03月18日 10時56分 】

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