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上皇さま「大変だったんだよね」とつぶやき 後奈良天皇宸筆

後奈良天皇が執筆した「紺紙金泥般若心経」(京都市左京区・曼殊院)
後奈良天皇が執筆した「紺紙金泥般若心経」(京都市左京区・曼殊院)

 曼殊院(京都市左京区)が天皇代替わりに合わせて、門跡寺院の同寺に伝わる皇室ゆかりの通常非公開の所蔵品を特別公開している。上皇ご夫妻が2012年にご覧になった室町・戦国時代の後奈良天皇が執筆した般若心経(重要文化財)などが並ぶ。

 展示は、同寺所蔵や、京都国立博物館(東山区)に寄託している文化財から、歴代天皇の宸筆(しんぴつ)作品を中心に選んだ。

 同寺を訪れたご夫妻がご覧になった般若心経は、室町幕府が力を失い、財政難や飢饉(ききん)で、即位式が践祚(せんそ)の10年後になるなど苦労を重ねた後奈良天皇がしたためた。

 案内に立った同寺の松景崇誓執事長によると、上皇さまは、複数の展示品が並ぶなか、般若心経の前で「これは?」とおたずねになり、後奈良天皇の筆と伝えると、誰に向けるともなく「大変だったんだよね」とつぶやき、定刻を越えるまでしばらくの間見つめていたという。

 このほか歴代の天皇や摂政、関白の肖像が描かれた巻物は、明治天皇の強い希望で原本が同寺から持ち出された際に、全く同じ絵を模写し、同寺に残されたという。

 月内の展示を予定している。

【 2019年05月04日 19時09分 】

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