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依頼から30年、放下鉾「石持」128年ぶり新調 京都・祇園祭

放下鉾保存会が今年新調する石持(京都府亀岡市)=祇園祭山鉾連合会提供
放下鉾保存会が今年新調する石持(京都府亀岡市)=祇園祭山鉾連合会提供

 祇園祭の放下鉾(京都市中京区新町通四条上ル)は今年の前祭(さきまつり)巡行に、鉾を支える角柱の「石持」を128年ぶりに新調して臨む。松の巨木を探し当ててから19年間乾燥させてきた。良質の材木探しは山鉾町共通の課題なだけに、放下鉾保存会は「これで今後100年から200年は安心だ」としている。

 石持は2本1組で台座に据えて重心を下げる役割がある。それぞれ大きさは縦0・53メートル、横0・27メートル、長さ6・04メートル、重さは560キログラム。現在は亀岡市の倉庫で保管している。

 これまでの石持は1891(明治24)年から使ってきたが、シロアリが入るなど劣化しつつあった。保存会は約30年前、将来を見越して奈良県桜井市の木材会社に調達を依頼。石持に適した松は極めて少なく入手は難航したが、2000年にようやく見つかった。

 連絡を受けて同社に駆け付けた当時の保存会役員、岸本吉博・祇園祭山鉾連合会理事長(71)は「真っすぐに伸びた見事な木で驚いた」と振り返る。山口県岩国市の錦帯橋架け替え工事に伴う国有林調査で偶然出てきたという。

 生木をそのまま使うと曲がったり、ひびが入ったりする恐れがあるため、倉庫で寝かせて水分を抜いてきた。鉾を組み立てる「鉾建て」に合わせて7月11日に会所に運び込む。保存会の川北昭理事長(77)は「良い材木を探すのは大変なだけに一つの区切りを迎えられた」とほっとした表情を見せた。

【 2019年06月21日 08時30分 】

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