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縁故疎開の情報募る 京都・亀岡の資料館、資料少なく

亀岡市内の寺に学童疎開した児童たち。近くの学校に登校した(亀岡市馬路町・長林寺)=京都市学校歴史博物館所蔵
亀岡市内の寺に学童疎開した児童たち。近くの学校に登校した(亀岡市馬路町・長林寺)=京都市学校歴史博物館所蔵

 戦時中、親戚や知人を頼って亀岡市に移住した「縁故疎開」の情報を、市文化資料館(古世町)が集めている。学童集団疎開と比べて史料が少なく、実態がよく分かっていないためだ。日本画家堂本印象らの著名人が縁故疎開したことも判明しており、疎開者が多かったとみられる京都市民へ特に情報提供を呼び掛けている。

 京都市に隣接する亀岡は多くの集団疎開を受け入れ、京都市内15校計1800人が寺院で寝泊まりした、との記録が残る。ただ親戚宅などへ独自に避難した縁故疎開の史料は少なく、旧篠村役場の公文書で、村内に95人の縁故疎開者がおり、「住宅状況円滑」「配給品少なきため再帰せしもの一、二ありたり」という記述があるぐらい、という。

 同資料館は、現在の同市保津町に滞在した堂本印象や、西竪町に移住した彫金家矢島甲子太郎の疎開時代を紹介する企画展を開催したことがある。また、当時小学生だった市民から「転校生で教室があふれかえっていた」などの証言を聞いており、体験者が高齢化する中、縁故疎開の生活実態を記録に残すことになった。

 同館が探しているのは、縁故疎開の経験者▽都市部の美術品や文化財などを亀岡に移管した「物資疎開」の情報。上甲典子学芸員は「大都市部に近い亀岡市の特徴をとらえた戦争史を残したい。協力をお願いしたい」としている。

 同館では1日から縁故疎開を特集したロビー展「戦争・平和展」を開催する。同館0771(22)0599。月曜休館。

【 2019年08月16日 09時30分 】

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  • 亀岡市内の寺に学童疎開した児童たち。近くの学校に登校した(亀岡市馬路町・長林寺)=京都市学校歴史博物館所蔵
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