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災害で人的被害恐れ「重点ため池」大幅増 改修進まず自治体苦慮

ハザードマップが作成される防災重点ため池の金ケ沢池(南丹市園部町瓜生野)
ハザードマップが作成される防災重点ため池の金ケ沢池(南丹市園部町瓜生野)

 昨年7月の西日本豪雨を踏まえた農業用ため池対策の見直しで、豪雨や地震で決壊した場合に人的被害が出る恐れがある「防災重点ため池」が、丹波2市1町で従来の約3倍の206カ所に増えた。農業の高齢化が進む中、改修には地元負担が必要なため、各市町はハザードマップ作成を急ぎ、住民の防災意識向上につなげる。

 農林水産省によると、西日本豪雨で32カ所のため池が決壊し、そのうち防災重点ため池に選定されていたのは3カ所だけだった。広島県福山市では、豪雨による決壊で家ごと流された3歳女児が亡くなっている。

 農水省はため池から100メートル未満の浸水区域内に家屋や公共施設があるなどの新基準で防災重点ため池を再選定。全国で従来の約6倍の6万3722カ所にのぼった。

 京都府ではため池1531カ所のうち、625カ所が再選定された。丹波では亀岡市が116カ所、南丹市が52カ所、京丹波町が38カ所となった。

 亀岡市では1951年に記録的豪雨で防災・農業用ため池「平和池」が決壊して114人が亡くなった災害が起きている。市内のため池は老朽化が進み、改修が必要な池はあるというが、市農地整備課は「農業離れが進み、ため池の受益者が減っている。改修には地元負担も伴うため、改修は進んでいない」と苦慮する。

 南丹市は6月の補正予算で、優先度が高い園部町埴生の埴生大池や同町瓜生野の金ケ沢池など5カ所の防災重点ため池について、浸水想定区域などを記したハザードマップの作成費1千万円を計上した。市農業推進課は「できる限りハザードマップを作って住民に注意喚起したい」としている。

【 2019年08月25日 11時00分 】

ニュース写真

  • ハザードマップが作成される防災重点ため池の金ケ沢池(南丹市園部町瓜生野)
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