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東京の京都館、移転再開は五輪後に 再開発で賃料高騰

ビルの建て替えに伴い来年3月に閉館する京都館。移転再開は東京五輪後になる見通しだ(東京都中央区)
ビルの建て替えに伴い来年3月に閉館する京都館。移転再開は東京五輪後になる見通しだ(東京都中央区)

 京都市は15日、東京駅前の再開発に伴い来年3月に閉館する市情報発信拠点「京都館」について、移転再開が2020年東京五輪終了後になるとの見通しを明らかにした。再開発で不動産賃料が高騰しているため、当面は特定の拠点を設けずに文化施設や百貨店での物販や、インターネットによる情報発信で京都をPRする方法を選んだ。首都圏は五輪に向けて国内外からの注目度が一段と増す見込みだが、市は重要な時期に拠点を失うことになる。

 現在の京都館は2006年10月に開館した。東京駅八重洲口前の利便性を生かし、観光などの情報を発信するとともに伝統文化の展示体験を楽しめる場を提供している。16年度は1日約700人、年約25万4千人が来場し、京菓子や伏見の酒などで1億4千万円を売り上げた。

 だが、京都館が入る民間ビルの建て替えが決定。市はこの数年、代替地を探し、都内で10カ所前後を視察したが、現在と同じ広さ350平方メートルでは、年6200万円の賃料が約2倍になる。現在の賃料では、都心から離れた場所でしか適地が見つからないという。

 このため京都館の移転再開は、五輪後に不動産市況が落ち着くのを待ち、それまでに民間施設の協力を得て事業を展開しながら、物販や展示にとどまらない役割や機能を検討することにした。起業家や大手企業の社員らのグループと、京都館の将来像を話し合う「サロン」を年内にも初めて開催する。来年3月には、歌舞伎座で京都発祥の歌舞伎をはじめ、京都で作られている衣装や小道具の魅力を紹介するほか、京都館長の小山薫堂さんらによるトークイベントを行う予定。

 門川大作市長は「(移転再開までは)特定の場所にはない『移動京都館』を行う。この2、3年を新施設の構想を練る期間に位置づけ、アンテナショップというよりも文化発信や京都とのつながりを生むことに力点を置いた拠点にしたい」と話している。

 京都館と同じビル内にある市東京事務所は、東京駅丸の内側の民間ビルに12月11日から移転する。

【 2017年11月16日 08時27分 】

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