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クワガタ乱獲、再生の森が無残… 滋賀・野洲「いなくなるかも」

クワガタが冬眠していた樹木。幹が削られ、根こそぎ持ち去られた(野洲市市三宅)
クワガタが冬眠していた樹木。幹が削られ、根こそぎ持ち去られた(野洲市市三宅)

 滋賀県野洲市市三宅の河辺林「野洲川北流跡自然の森」で、カブトムシの幼虫やクワガタの乱獲被害が多発している。放置竹林をボランティア団体「やす緑のひろば」が10年間かけて整備して豊かな生態系を取り戻した場所で、ボランティアらは「今後も被害が続けば、カブトムシやクワガタがいなくなるかも」と心配している。

 自然の森は、野洲川沿いの約4ヘクタールで主に県有地。竹が生い茂り、大量のごみが放置されている現状に心を痛めた市内の定年退職者ら約10人が「身近な自然を後世に残したい」と整備に取り組んだ。活動の輪は徐々に広がり、現在は約50人のメンバーがいる。

 竹を伐採して散策道を整備し、広場を設けて手作りの遊具を置いた。自生していたクヌギやケヤキの芽も守り育てた。春はタケノコ採り、夏はカブトムシやクワガタ探し、秋はドングリ拾いが楽しめる森へと再生し、地元の園児や児童も遊びに来るようになった。

 数年前からカブトムシの幼虫が持ち去られる被害はあったが、昨年11月ごろから一気に被害が拡大した。越冬のためクワガタが身を潜める樹木を無残に削り取り、土を掘り起こしてカブトムシの幼虫を根こそぎ持ち去るなど、森のあちこちで荒らした跡が目立つようになったという。

 熊本正幸代表(69)=同市久野部=は「ここまでひどいのは初めて」と悲しむ。広い森をメンバーだけで見守ることは難しく「森の存在を地域の人にもっと知ってほしい。遊びに来る人が増えれば、見守る目も増えるはず」と話す。

【 2018年03月30日 09時56分 】

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