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物流拠点の立地が活発化 新名神城陽-八幡京田辺開通1年

城陽JCT・IC(奥)そばで、京都郵便局(右)やダイセーエブリー二十四の物流拠点(左)など企業立地が進む城陽市の新市街地=26日午後1時23分、同市寺田
城陽JCT・IC(奥)そばで、京都郵便局(右)やダイセーエブリー二十四の物流拠点(左)など企業立地が進む城陽市の新市街地=26日午後1時23分、同市寺田

 新名神高速道路の城陽-八幡京田辺間が開通して30日で1年を迎える。交通の要衝となった京都府山城地域では、京阪神と中部圏が結ばれる2023年度の全線開通を見据えて物流拠点の立地が活発化し、建設ラッシュとなっている。

 城陽ジャンクション・インターチェンジ(JCT・IC、城陽市)の北側にひときわ大きな建物がある。2月に操業を始めた「京都郵便局」だ。京都府と滋賀県発受の郵便物・荷物は、ほぼ全てが経由する。1日の取扱数は郵便約380万通、ゆうパック約8万個に上る。

 日本郵便はコスト削減やネット通販で急増する荷物への対応のため、トラック輸送に対応した拠点再編を全国で進めている。開局披露式典でも諫山親副社長が「ICに近く、拠点として最適の場所」と絶賛した。

 一帯19・8ヘクタールは、市がイモ畑などを約41億円かけ整備してきた「新市街地」。08年に具体的な事業計画案を発表したが、リーマン・ショック直後で「本当に企業が来るのか」と地権者や市議の反対論も根強かった。

 新名神の大津-城陽間着工が12年に正式決定し、14年に日本郵便が進出を発表。「潮目が変わった」(市新市街地整備課)。15、16年の募集で全12区画の立地企業が決まった。「造成前に全て埋まるのは全国的にも珍しいのでは。想像以上に早かった」(同)。スーパーや製造業など立地企業の業種は幅広く、本年度中に全区画で操業が始まる。

 国道24号を挟んで日本郵便の向かいでは、主にチルド食品をコンビニやスーパーなどに配送する「ダイセーエブリー二十四」(愛知県)が工事を進めている。宇治市にある事業所の機能を移転、「京都城陽ハブセンター」として7月に操業を始める。延べ床面積は約7130平方メートルと従来の約9倍に広がり、冷蔵に加え、新たに冷凍と常温の保管場所も備える。

 「マーケットの大きい関西で本格的に配送網を張り巡らせる第一歩。より速く、遠くまで届けられる」と田中孝昌社長。中部から関西各地への物流中継地点、中四国や九州への起点として重視する。

 新名神の八幡京田辺JCT・ICと第二京阪道路の京田辺松井ICに近い京田辺市松井では、物流不動産大手のプロロジス(日本本社・東京都)が拠点施設「プロロジスパーク京田辺」の建設と入居企業の誘致を進めている。

 同社は湾岸部に多く拠点を設けており、京都府内への進出は初めて。中部から中国地方までの広域拠点を見込む。「京都・大阪市内へ30キロ圏内にある上、津波のリスクも回避できる」(広報室)

 敷地約7ヘクタール、延べ床面積約16・1ヘクタールの巨大施設で、近隣の食品関連企業の需要を見据えて冷凍冷蔵対応の断熱構造を一部に採用した。10月に完成予定で、すでに物流会社「丸紅ロジスティクス」(東京都)が入居を決めた。

 国道1号が中央を貫き、京滋バイパスと第二京阪が交差する京都府久御山町。第二京阪は新名神ともつながり、立地先を求める企業の注目を集めている。

 田んぼや九条ねぎ畑に囲まれた久御山JCTそばの東一口(いもあらい)では、たくさんの重機がうなりを上げて土をならしている。町が「産業活用促進エリア」と位置付け、開発を進めた用地だ。食品卸最大手の三菱食品が約9ヘクタールの敷地に物流拠点を設ける計画で、19年の開業を目指す。同町市田でも大和物流(大阪市)が京都市南区に続く府内の拠点として物流拠点を建設中で、7月操業を予定する。

 町には久御山工業団地をはじめ、1600を超える事業所が集まるが、まとまった新たな用地はもうない。需給ひっ迫を反映し、3月発表の公示地価で町内の2地点が前年から8・7%上昇、全国の工業地の上昇率トップ10に入った。

 町は事業拡大を図る企業の流出を懸念。本年度は新市街地整備室を課の扱いに格上げし、府からの出向職員を担当部長に充て新市街地の整備を急ぐ。

【 2018年04月30日 17時30分 】

ニュース写真

  • 城陽JCT・IC(奥)そばで、京都郵便局(右)やダイセーエブリー二十四の物流拠点(左)など企業立地が進む城陽市の新市街地=26日午後1時23分、同市寺田
  • 昨年4月30日に開通した新名神城陽―八幡京田辺の区間
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