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万引繰り返す高齢者、再犯防止へ支援 滋賀県

 万引などを繰り返す高齢者や障害者が増加していることから、滋賀県は本年度、就労を中心とした支援に乗り出す。更生を手助けする保護司と協力し、刑務所での服役を終えた出所者と事業所をつなぎ、福祉の観点から再犯防止を図る。

 法務省によると、全国の受刑者のうち65歳以上の高齢者の割合は、1996年に2・3%だったが、2015年には10・7%に増えた。高齢出所者の4割が半年未満で再犯しているという。

 県によると、万引などを繰り返す高齢者や知的障害者の一部は罪の意識が低く、刑務所が更生の場になっていないという課題がある。県はこれまで、再犯をした高齢者と障害者に福祉施設や生活保護制度を紹介したりしてきたが、本年度は新たに、出所者の収入面を安定させることで、再犯を防ぐ事業を進める。

 県内の保護司に聞き取りを行い、事業所と就労を希望する出所者のミスマッチを県内9地域で抽出する実態調査を行うほか、出所者を雇用主や医療関係者につなぐ「支援員」を1人配置する。支援員は元保護司らが就く。

 県の説明では、出所者を雇用することで社会貢献をしたいと考える事業所は少なくない。しかし、罪を犯した人や障害者との接し方のノウハウがなく、二の足を踏む傾向があるという。このため、支援員が「賃金はどのように決めればよいか」「障害の特性に応じた仕事分担」などについて雇用主に助言する。

 県健康福祉政策課は「福祉的な支援があれば再犯に及ばない人は多いと考えている。地域のつながりを強化したい」としている。

【 2018年06月06日 23時02分 】

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