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電気いつに…台風停電、京都延べ16万戸 懐中電灯で不安な夕食

懐中電灯をつけて、食卓で向かい合う夫婦(5日午後7時、京都市右京区京北大野町)
懐中電灯をつけて、食卓で向かい合う夫婦(5日午後7時、京都市右京区京北大野町)

 台風21号の暴風で京都府内は延べ約16万5千戸で停電し、6日午前0時現在も約2万7千戸の電気が止まっている。関西電力は完全復旧に少なくとも7日までかかるとし、店舗の休業が相次ぐなど市民生活に影響が出ている。大規模な停電が発生した京都市右京区京北地域では5日、住民が不安を抱えながら、暗い夜を過ごしていた。

 5日午後5時前、右京区役所京北出張所を訪ねると、「いつ、電気がつくんですか」という住民の電話問い合わせに、職員が疲れた表情で「分かりません」と答えていた。出張所では4日午後2時20分ごろに停電。業務用端末が使えなくなり、5日も住民票発行など窓口業務を停止していた。

 近くのスーパーへ歩くと、「停電のため休業」との張り紙が。一方、北約2キロにある「五本松食品デパート」は営業していた。5日夕に電気が復旧するまで、客が懐中電灯や携帯電話のライトを頼りに弁当や総菜を選んでいた、という。冷蔵庫が止まったり、調理器具が使えなかったりして、住民が殺到したらしい。社長(69)は「普段の5倍は作った。困っている人がいると思うと、店を閉める考えは浮かばなかった」と話した。

 京北病院や同出張所がある周山、弓削地域では5日夕方までに電灯がともったが、東部や南部の地域は午後7時になると暗闇に包まれ、懐中電灯がなければ1メートル先も見えない。

 京北細野町の集落で暮らす小学校教諭(56)に出会った。自家発電機を使って、これから親戚や友人らと食事をするという。テレビが見られず、電話が通じないため情報が入らないのが困るといい、「職場に連絡もできない」とうんざりした様子だった。

 先月の台風20号で自宅に土砂が流れ込んだ女性(64)=京北大野町=は地面がむき出しのままの居室の隣で懐中電灯の明かりを頼りに、夕食を取っていた。「また土砂が流れてきたらどうしようかと心配だった。台風が続いて怖い」と不安げだった。

【 2018年09月06日 09時01分 】

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