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屋根瓦の修繕手回らぬ 台風被害で工事業者、地震破損もなお

破損した屋根瓦を確認する田中代表(左)。修理依頼が次々と寄せられているという=京都市山科区
破損した屋根瓦を確認する田中代表(左)。修理依頼が次々と寄せられているという=京都市山科区

 今月4日の台風21号で、京都府内で民家の屋根瓦が吹き飛ばされる被害が多数発生し、瓦ぶきの工事業者が多忙を極めている。6月の大阪府北部地震で破損した屋根の修理がまだ残っていることに加え、折からの人手不足もあって注文をさばききれず、年明けまで工事待ちとなるケースもある。瓦産地でも製造業者がフル生産に入っている。

 「1日10軒ほど回っても、まだ100軒以上の仕事が残っている。問い合わせや仕事の発注が次々に来る」。屋根ふき業、田中瓦店(京都市東山区)の田中裕也代表(57)は現状を打ち明け、「なかなか伺えないお宅もあり、申し訳ない」と心苦しそうに話す。

 府瓦工事協同組合の理事長を務める岸田工業(山科区)の岸田信行社長も「大阪府北部地震で被害を受けた家の修理がまだ残っている。年内に全ての仕事を終えるのは無理だ」と話す。さらに、工事の手が回らない一因として業界の構造的な課題を挙げる。「瓦屋根の家が少なくなったため、瓦工事の従業員が少なくなっている。人手不足だ」

 瓦そのものも不足している。近畿地方の一大産地である兵庫県の淡路島。製造業者でつくる淡路瓦工業組合(兵庫県南あわじ市)によると、屋根の一番上の部分に使う棟瓦と、端の部分にふく袖瓦の供給が追いついていないという。「製造業者は増産態勢に入っているが、注文分を全て作り終えるには2カ月くらいかかるだろう」としている。

 大型で非常に強い台風24号が週末にも西日本を直撃する恐れがある中、修理を待つ住民は心細い気持ちを抱いている。家の瓦が7枚落ちたという山科区西野山の男性(74)は「ブルーシートを掛けているが、風ではためいてうるさい。次の台風も心配なので早く直してほしい」と訴える。

【 2018年09月28日 17時00分 】

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